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旅先で宿泊するのなら、街に繰り出して食べたり買い物したりと、街を満喫したい。
これも旅の醍醐味ですよね。
JR福山駅前・伏見町(ふしみちょう)にあるゲストハウス「AREA INN FUSHIMICHO FUKUYAMA CASTLE SIDE (エリア・イン・フシミチョウ・フクヤマ・キャッスル・サイド、以下:AREA INN FUSHIMICHO)」は、その醍醐味が味わえる施設です。
AREA INN FUSHIMICHOのコンセプトは街全体を宿と見立てる「まちやど」。
AREA INN FUSHIMICHOを拠点に、伏見町を存分に楽しめます。
ゲストハウスの客室は、伏見町内の古い建物をリノベーションしており、味わい深い雰囲気と新しいオシャレな雰囲気が同居しています。
また、AREA INN FUSHIMICHOにはカフェラウンジやコワーキングスペース「halappa (ハラッパ)」も併設。
地元の人と旅人が集う場所でもあるのです。
宿泊だけでなく伏見町という街も楽しめる施設、AREA INN FUSHIMICHOを紹介します。
なお、AREA INN FUSHIMICHOのカフェラウンジ、併設のコワーキングスペースhalappaの記事もあわせて見てみてくださ
い。
コンセプトは伏見町の街全体を宿とした「まちやど」
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AREA INN FUSHIMICHOは、JR福山駅の南東すぐのエリア・伏見町にあるゲストハウスです。
AREA INN FUSHIMICHOはちょっと変わったゲストハウスで、コンセプトは「まちやど」。
「まちやど」という言葉はあまり聞き慣れないかもしれません。
まちやどとは、街全体を宿と見立てたものです。
- 宿泊はゲストハウスのAREA INN FUSHIMICHOで
- 飲食は同じエリアにある飲食店で
- 買い物も同じエリアにある商店で
このように街全体をセットにした宿なのです。
もちろん、この場合の街とはAREA INN FUSHIMICHOのある伏見町のこと。
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伏見町は福山駅のすぐ目の前という立地ながら、昔ながらの風情を残した一角です。
古い建物とともに新しくできたお店などもある、独特の雰囲気があります。
ちなみにAREA INN FUSHIMICHOを運営するのは、株式会社フューレックという企業。
福山で明治30年(1897年)に芝居小屋から始まり、現在は映画館や飲食店などさまざまな事業を展開する、創業120年以上の老舗企業です。
AREA INN FUSHIMICHO FUKUYAMA CASTLE SIDEの施設概要
AREA INN FUSHIMICHOは3つの場所に分かれています。
- レセプション(受付)・カフェラウンジ
- 客室(第1棟)
- 客室(第2棟)
各部屋の利用料金については、AREA INN FUSHIMICHO 公式サイトで確認してください。
宿泊するときは、まず藤本ビルディング1階にあるレセプションで宿泊の受付をします。
受付が済むと、スタッフが客室へ案内してくれるのでついて行きましょう。
客室はドミトリー(相部屋)タイプと個室タイプがあります。
各客室はいずれもナンバータッチ式のキーレス施錠です。
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そのため、チェックアウトのときにレセプションへ寄る必要がありません。
レセプション(受付)
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レセプションは、藤本ビルディングの1階にあります。
カフェラウンジやコワーキングスペースと同じスペースです。
ゲストハウスに宿泊するときは初めにレセプションに行き、受付をしてください。
なお藤本ビルディングの1階には、同じ株式会社フューレックの運営する映画館「福山駅前シネマモード」、5階には株式会社フューレック運営の男性用カプセルホテルとサウナ「カプセル&サウナ 日本」もあります。
客室 第1棟
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客室の第1棟はレセプションのある藤本ビルディングのすぐ北側の筋、徒歩約1分の場所にあります。
古い建物をリノベーションした客室で、1・2階は池口精肉店です。
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精肉店の向かって右側に階段があり、ここを上っていきます。
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なお、第1棟にエレベーターやエスカレーターは設置されていません。
女性用ドミトリー(3階)
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3階にあるのは、女性用のドミトリーです。
定員は大人4名で、3名以上から貸切ができます。
女性用ですが、貸切の場合に限り男女混成で宿泊可能です。
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ベッドはシングルサイズが4床。
ゲストハウスのドミトリーといえば、学生寮のような2段ベッドのイメージがありませんか。
AREA INN FUSHIMICHOのドミトリーは、左右に板の間仕切りがしてあるのです。
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そのためドミトリーとは思えないほど、快適にくつろげます。
なお、手前側(入口側)はカーテンです。
室内にはリビングスペースもありました。
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さらに洗面所も室内にあります。
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室内にはシャワールームやトイレも設置されているのも便利な点です。
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個室(4・5階)
4階と5階には、個室がそれぞれ1室ずつあります。
4階は定員大人4名、5階は大人3名です。
どちらも乳幼児の添い寝は2名までで、貸切は1名からできます。
▼4階はダブルサイズのベッドが1つ、ダブルサイズのソファーベッドが1つです。
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▼5階はダブルサイズのベッドが1つ、シングルサイズのソファーベッドが1つ。
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大きな窓から差し込んでくる日光が、型板ガラスを通して柔らかく部屋を包みます。
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窓ガラスも昔ながらの雰囲気。
リノベーション前の古い窓ガラスを清掃して、そのまま使用しています。
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どこかノスタルジーを感じさせませんか。
室内にはレコードプレイヤーとLPレコードが置かれていました。
洗面所も室内にあります。
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また、室内にはシャワールームやトイレも設置されていました。
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ウォークイン・クローゼットもあって便利です。
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なお4階と5階の違いは、ソファーベッドサイズの違いのほか、壁のカラーが異なっています。
これは、瀬戸内海のさまざまなブルーをイメージしてカラーを変えているのです。
4階は青緑、5階は青が基調の壁になっています。
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また4・5階にはバルコニーがあります。
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客室 第2棟
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客室の第2棟は、レセプションから北へ約150メートルの場所です。
ちょうどJR山陽本線・山陽新幹線沿いの道に面しています。
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第2棟も古い建物をリノベーションした客室です。
2階に1室、男性用ドミトリーがあります。
男性用ドミトリー(2階)
第2棟の2階にある男性用ドミトリーは、大人6名が定員です。
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男性用ですが、貸切で利用する場合は女性のみや男女混成でも利用できます。
ベッドはシングルが6床。
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女性用ドミトリーと同じく、各ベッドの左右に板の間仕切りがされています。
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室内には洗面所が2つ。
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シャワールームも2室ありました。
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さらに共用のワークスペース(デスク)も。
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仕事仲間で利用し、ちょっとしたミーティングもできます。
デスクからふと北側の窓を見ると、目の前に鉄道が走っていました。
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鉄道好きにはもってこいの部屋です。
なお、各施設の料金や設備などの詳細は、AREA INN FUSHIMICHOの公式サイトを見てください。
「まちやど」というおもしろいコンセプトで、伏見町というエリアを活性化するAREA INN FUSHIMICHO FUKUYAMA CASTLE SIDE。
そんなAREA INN FUSHIMICHO FUKUYAMA CASTLE SIDEのコンシェルジュ・檀上真聡 (だんじょう まさとし)さんにインタビューをしました。
AREA INN FUSHIMICHO FUKUYAMA CASTLE SIDEの檀上真聡さんにインタビュー
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「まちやど」というおもしろいコンセプトで、伏見町というエリアを活性化するAREA INN FUSHIMICHO FUKUYAMA CASTLE SIDE(以下、AREA INN FUSHIMICHO)。
そんなAREA INN FUSHIMICHOのコンシェルジュ・檀上真聡 (だんじょう まさとし)さんに、開業の経緯や施設の特徴、コンセプト、今後の抱負などを聞いてみました。
インタビューは2020年9月の初回取材時に行った内容を掲載しています。
瀬戸内観光の拠点として福山のポテンシャルを生かしていく
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──AREA INN FUSHIMICHOを開業した経緯は?
壇上(敬称略)──
レセプションやカフェラウンジ、コワーキングスペースがあるビルは、弊社のビルです。
弊社がある福山市は大きな都市で企業も多いので、ビジネスの街としては活気があります。
いっぽう観光という面では、近くの尾道や倉敷・岡山などに比べるとまだまだ目立っていません。
でも福山には鞆の浦をはじめ、観光資源はたくさんあります。
街も大きいので、福山は観光のポテンシャルが高いんです。
でも今までそれを生かしきれていませんでした。
「福山の観光資源を生かし街にもっと活気を出すために、福山駅前という場所にある弊社のビルのスペースを活用していきたい」という思いが、AREA INN FUSHIMICHOの開業の経緯です。
福山は都市規模が大きいだけでなく、瀬戸内地域の真ん中に位置しています。
ですから瀬戸内の拠点にもなれますよね。
そこで弊社ほか数社で、福山を瀬戸内の旅の拠点とし、もっとディープな旅をしてもらおうという「せとうちdeep line trip」を発信しています。
AREA INN FUSHIMICHOは、その一環としてオープンしました。
「まちやど」は昔の日本にもあった「宿場」と同じ
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──AREA INN FUSHIMICHOのコンセプトの「まちやど」とは?
壇上──
「まちやど」は街など一定のエリア全体をひとつの「宿」として捉える考え方。
聞き慣れないかもしれないですが、「日本まちやど協会」というのもあるんです。
それに、まちやどは全国にあります。
東京の谷中(やなか、台東区)とか、近場では尾道市の新開地区、高松市の仏生山などですね。
──まちやどの歴史は古い?
壇上──
まちやどの考え方は、実は昔からあるんです。
近世以前の日本は、国中に街道が走っていましたよね。
そして街道を行き交う人向けに、宿がありました。
宿の近くには、飲食店や風呂屋、商店などが連なっていたんです。
「宿場(しゅくば)」とか「宿場町」といわれるものですね。
昔の宿場町は、まちやどそのものでした。
でも現代になると、ホテル・旅館のなかに飲食も風呂も土産物売場もできてしまい、ホテル・旅館のなかで完結できてしまいます。
まちやどは、ホテルや旅館のなかで完結せずに宿泊施設と地域の日常を連携して、宿場町のように街全体で宿泊客をもてなすのが魅力です。
観光客のかたに街自体を味わい、楽しんでもらうんです。
大きな駅の前にありながら昔の風情を残しているのが伏見町の魅力
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──なぜ、伏見町でまちやどを?
壇上──
弊社のビルが伏見町にあるということもあります。
一番大きな理由は、伏見町というエリアのおもしろさ。
伏見町は、かつて繊維業の問屋街として栄えました。
しかし企業の多くは郊外に移転。
再開発の計画がありましたが実現しませんでした。
でもその代わり、昔ながら味わい深い街並が残されています。
そんな昔の風情を残す街並のなかで、新しい店と老舗など古い店が混在し、伏見町ならではの雰囲気をつくり出しているんですよ。
飲食店・衣料品店・菓子店・お茶屋さんなどのほか、弊社が営業している映画館やサウナもあり、バラエティーに富んでいます。
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──伏見町の魅力は?
壇上──
福山駅前という中心市街地にありながら、古いものが残されている点です。
そして、古いものと新しいものが混じり合っていること。
大きな駅の前の地区にこのような地区があるのは、非常にめずらしいですよね。
ほかの地域から福山に来られたかたは、とてもおもしろく感じるのではないでしょうか。
だからこそ、伏見町を旅の拠点にしてほしいですね。
AREA INN FUSHIMICHOの宿泊部屋も、伏見町の空きビルを利用しています。
昔の雰囲気を生かしながら、新しいおしゃれなデザインも取り入れた空間なので、宿泊するだけでもおもしろいと思いますよ。
観光客からビジネス客、家族旅行まで利用者は幅広い
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──AREA INN FUSHIMICHOの利用者は、どんな人が多い?
壇上──
男性から女性まで幅広いですね。
お一人のかた、グループのかたもいます。
目的も観光だけではなくビジネスのかたも。
サークルや部活動の合宿での利用もありました。
家族でお泊まりになるかたもいらっしゃいますよ。
ターゲットは若い女性の観光客なんですが、いい意味で予想を裏切られました。
カフェラウンジやコワーキングスペースは地元のお客が中心
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──AREA INN FUSHIMICHOは宿泊だけでなく、カフェラウンジやコワーキングスペースも営業しているが、なぜ?
壇上──
さきほどのとおり、まちやどは街全体を宿としたもの。
でもそれだけではなく、地元の人が集まりやすい、核となるような場所も必要だからです。
だからカフェラウンジは、フラッと気軽によれてサッと飲んだりできる場所になっています。
仕事帰りや買い物の合間の休憩に利用される地元のかたも多いですね。
また席も広いので、小さなイベント会場としても利用いただいています。
コワーキングスペースも福山には少ないので、地元のフリーランスのかたや、出張などで福山に来ているかたに好評ですね。
実はコワーキングスペースhalappaは、備後地方で初めてオープンしたコワーキングスペースなんです!
ゲストハウス、カフェラウンジ、コワーキングスペースを生かして人々が集まる地域の拠点にしていきたい
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──今後の展望は?
壇上──
福山をもっと観光の拠点として元気にしていきたいですね。
とくに伏見町はおもしろいエリアなので、AREA INN FUSHIMICHOを拠点にしてもっと盛り上がればいいなと思います。
2018年(平成30年)12月にAREA INN FUSHIMICHOはオープンしました。
ほぼ同じ時期に、AREA INN FUSHIMICHOの宿泊棟の1・2階に池口精肉店(当時 イケグチミート・パブリックハウス)さんもオープンしています。
AREA INN FUSHIMICHOと池口さんがオープンして現在(取材時、2020年8月)まで、伏見町では計画中のも含めて17軒の新規店がオープンしているんですよ。
そういった面を考えると、AREA INN FUSHIMICHOも起爆剤のひとつになれたのかなと思います。
伏見町の玄関口の「まちやど」、AREA INN FUSHIMICHO
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「まちやど」というコンセプトのもと、宿泊場所としてだけでなく伏見町の玄関口となっているAREA INN FUSHIMICHO。
AREA INN FUSHIMICHOが2018年にオープンし、伏見町になんと17軒もの新規店舗が開業したと聞き、私はとても驚きました。
AREA INN FUSHIMICHOは、まさに街の活性化の起爆剤となったのではないのでしょうか。
岡山県出身の私には、岡山の問屋町(といやちょう)の活性化と似ているなと思いました。
市街地と郊外という違いがありますが、バックボーンなども似ています。
なぜ似ているかというと、なんと仕掛け人がいっしょだからだそうです。
伏見町には、今も新たなお店ができています。
伏見町が福山の街のにぎわいの拠点となり、そして瀬戸内観光の拠点となれば、いっそうおもしろくなるのではないでしょうか。
今後のAREA INN FUSHIMICHOと伏見町に注目です!