嘉手納の騒音、F22配備後に全地点で増加 沖縄県「生活環境に大きな影響」 県議会

 沖縄県議会は28日、一般質問2日目の質疑があり、沖縄・自民の7氏と無所属の1氏が質問に立った。昨年10月に米軍嘉手納基地のF15戦闘機が退役したことに伴い暫定配備されたF22、F26戦闘機などの外来機の騒音を巡り、県が暫定配備前と今年1月の騒音測定結果を比較したところ、基地周辺のオンライン測定局の15地点全てで、騒音発生回数が増加していることが明らかとなった。中川京貴氏(沖縄・自民)の質問に対し、金城賢環境部長が答えた。

 県によると、暫定配備後の嘉手納基地周辺の航空機騒音を巡り、最大騒音ピークレベルは北谷町の砂辺局で117.9デシベルを観測したほか、10地点で100デシベルを超える騒音が測定された。

 昨年12月6日にF22が米軍普天間飛行場に飛来した際、周辺の上大謝名局で113デシベル、新城局で106.2デシベル、野嵩局で104.4デシベルの最大騒音レベルが観測された。金城部長は「外来機の暫定配備後、騒音状況が悪化し、(嘉手納と普天間の)両飛行場周辺の生活環境に大きな影響を与えている」との見解を示した。

 老朽化が進む伊平屋診療所と伊是名診療所の建て替え計画を巡り、我那覇仁病院事業局長は2023年度に移転候補地の敷地面積や災害時の医療提供体制確保、住民の利便性など、建て替えに向けた具体的な計画策定を進める方針を示した。末松文信氏(沖縄・自民)の質問に答えた。

 (池田哲平まとめ)

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