ヤンキースの有望株ペラザ カイナー=ファレファとの正遊撃手争い

今季のヤンキースにおける注目ポイントの1つが遊撃のレギュラー争いだ。昨季はアイザイア・カイナー=ファレファが正遊撃手を務めたが、攻守両面で精彩を欠き、期待に応える働きができたとは言えなかった。そのカイナー=ファレファの座を脅かしているのが昨年9月にメジャーデビューして18試合で打率.306をマークしたオスワルド・ペラザ。さらには、球団ナンバーワン有望株のアンソニー・ボルピーも今季中のメジャーデビューが確実視されており、誰が「ヤンキースの正遊撃手」の座を手中に収めるのか注目される。

現在22歳のペラザは「MLBパイプライン」が公開している球団別プロスペクト・ランキングでボルピー、ジェイソン・ドミンゲスに次ぐ3位にランクインしている有望株。昨季はマイナーAAA級スクラントン・ウィルクスバリで99試合に出場して打率.259、19本塁打、50打点、33盗塁、OPS.777を記録し、メジャーでは18試合に出場して打率.306、1本塁打、2打点、2盗塁、OPS.833と上々のスタートを切った。

昨季メジャーの舞台を経験したペラザは「メジャーに昇格して、あのレベルの野球を経験したら、そのレベルでプレーし続けたいと思う。それが僕の目標だ。競争に勝って、メジャーで遊撃手としての地位を確立したい」とコメント。1ヶ月という短い期間ではあったものの、メジャーデビュー後に打率3割を超える結果を残せたことが多少なりとも自信につながっているようだ。

ボルピーも今季中のメジャーデビューが確実なため、ペラザとボルピーの両方が期待通りの活躍を見せるようであれば、ヤンキースはこの2人を共存させる方法を見つけなければならない。どちらか1人を二塁または三塁で起用する方法が有力だが、二塁や三塁にはグレイバー・トーレス、DJ・ラメイヒュー、ジョシュ・ドナルドソンがいる。すべての選手に十分な出場機会を与えることは困難であり、ヤンキースはトレードによる人員整理を検討していくことになるだろう。

「どうすればすべてのピースを共存させることができるか、僕にはわからない」とペラザ。「それは僕の仕事じゃないからね。今は自分の仕事と自分の役割だけに集中しているよ」と目の前のレギュラー争いだけを見つめている。

© MLB Advanced Media, LP.