マスク外して笑顔の巣立ち 熊本県内高校で卒業式 コロナ禍で入学 〝我慢〟の3年間

熊本西高の卒業式で、粟谷雅之校長(右)から卒業証書を受け取る卒業生代表の上妻優心さん(中央左)と八木実咲さん(同右)=1日午前、熊本市西区(石本智)

 熊本県内の大半の高校で1日、卒業式があった。政府の方針に沿って、式では新型コロナウイルスの流行後、初めてマスクを外すことが「基本」とされ、入学直後からマスク生活を強いられた3年生が、〝素顔〟で学びやを巣立った。

 熊本市西区の熊本西高では普通科とサイエンス情報科の計250人が卒業。生徒らは入退場時のみマスクを外し、晴れやかな笑顔を見せた。

 粟谷雅之校長は「困難な社会環境でも高校生の本分を全うした経験は、皆さんの生きる力になると信じます」とはなむけの言葉を贈った。

 濱﨑まりのさんは答辞で、コロナ禍で学校行事が中止や縮小を余儀なくされたことに触れ「置かれた状況の中で思いっきり楽しもうとするメンバーだったからこそ、コロナに負けずに充実した高校生活を送ることができた」と振り返った。

 県教委などによると、県内では今春、約1万4600人が公私立高や特別支援学校高等部を卒業する。(元村彩)

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