門出の日 マスク外し表情晴れやか 岡山県内公立高54校で卒業式

岡山工業高で行われた卒業式。マスクの着脱が各自に委ねられ、外して臨む生徒が多く見られた

 岡山県内の公立高54校で1日、卒業式が行われ、新型コロナウイルス禍で学校生活に制限を受けてきた約9300人が門出を迎えた。県教委がマスクを着用しないことを基本に卒業式を実施するよう各校に通知しており、4年ぶりにマスクを外して臨む生徒の姿が見られた。

 312人が巣立った岡山工業高(岡山市北区伊福町)では県教委の通知に沿ってマスクの着脱を生徒の判断に委ね、多くの生徒がノーマスクで入場し、晴れやかな表情を見せた。一方で、参列した保護者や教職員には感染対策として着用を求めた。

 文谷元信校長が生徒代表に卒業証書を手渡し「前向きにチャレンジを続け、新たなステージで活躍してほしい」とはなむけの言葉を贈った。情報技術科の岡崎研太さん(18)はコロナ禍が続いたことに触れ「数々の学校行事が中止になったが、それでもこれが私たちの青春。4月からはそれぞれの道で、くじけることなく歩み続ける」と答辞を述べた。

 県内の公立高全64校では今春、計約1万700人が卒業し、式は1日を皮切りに5日まで行われる。マスク着脱については県教委が2月、文部科学省の方針を踏まえて各校に通知し、実際の対応は感染状況を踏まえて各校が判断することとしている。

多くの生徒がマスクを外して臨んだ卒業式=岡山工業高

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