建築工事従事者の安全確保基本計画で、厚労省と国交省=対策拡充へ見直し案示す、家屋建築への対策充実明記

厚生労働省と国土交通省は21日、見直しの検討を行っている「建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する基本的な計画」の変更案を専門家会議で提示した。

今回の基本計画見直しには、建設業における墜落・転落事故が、死亡災害の約4割、死傷災害の約3割を占めている状況であることや働き方改革の推進、石綿を用いた建築物の解体工事の増加、多様な人材に対応する取り組みの必要性などが背景にある。

墜落防止対策の実務者会合の報告書や、安全衛生経費の実務者検討会の提言、改訂一人親方の社会保険加入ガイドラインがまとめられたこともある。基本計画の変更案では、建設工事従事者の処遇改善施策や墜落・転落災害防止対策について、内容を追加。対策遅れが目立つ「木造家屋建築工事」の文言も盛り込んだ。

さらに、石綿暴露対策や人材多様化を受けた環境改善の項目を新設する。新たな見直しで、各取り組みを推進する。

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