「前任者のせい」 チェルシー監督発言にサポーターが集中砲火

2月26日のプレミアリーグ・トッテナム戦でのグラハム・ポッター監督 @Getty Images

黙っていてもたたかれる状況。それなのに言い訳して大炎上している監督がいる。

チェルシーのグレアム・ポッター監督だ。夏と冬の大型補強にもかかわらず、イングランド・プレミアリーグでここまで25試合で8勝7分け10敗。

同監督による「成績不振の理由」が、サポーターからの大ブーイングなのだ。SNS上では「言い訳だけ上手なやつ」「ポッター監督がまた新しい言い訳した」などの声が上がっている。

チェルシーは26日(日本時間)、イングランド・プレミアリーグ第25節のトッテナム戦を行った。同戦を控えポッター監督がインタビューにこう答えた。

「最近、経験豊富な何人かの選手たちと話をした。(トゥヘル前監督の下で行われたプレシーズンツアーについて)彼らは口をそろえて、“歴代最悪だった”と言っていた。プレシーズンが思うようにうまく進まなかったという。私は当時、チェルシーにいなかったので詳細な話はできない」

チェルシーは昨夏、米ラスベガスやフロリダ州オーランド、イタリアでプレシーズンツアーを行った。長距離移動のため、選手たちは試合をする前に疲労困憊(こんぱい)。シャーロット戦は1―1のドローの後、PK戦の末に3―5で敗れると、続くアーセナルとの試合では0―4と大敗した。

確かにプレシーズンの日程は、監督の権限外だ。通常、クラブがスポンサーを通じて収益を最大化するため、いくつかの国と都市を回る。

しかしだ。

今季、夏と冬の2度の移籍市場で新オーナーのアメリカ人投資家ベーリー氏は新たな選手の獲得に6億ポンド(約980億円)以上を費やした。さらにシーズン開幕後の9月、指揮官をトゥヘル監督からポッター監督にすげ替えた。三笘薫が所属するブライトンから引き抜いた形だ。大型選手の補強は「ほれ込んだポッターが仕事をしやすいように」そろえた選手だともいえる。

それでも最近は「なんとか勝率5割」という惨状。戦力的に格下とみられるクラブ相手にも、勝ち点を失う試合が多い。2月26日現在のプレミアリーグの順位は10位で、同リーグでは最近11試合で2勝しかしていない。

サポーターからはこのほか、SNS上で「今シーズンずっとダメじゃないの? 全部がプレシーズンのせい?」といった批判も。また「OBでもなんでもない」マイケル・オーウェン氏からも「はっきりいってストライカーがいない」「後ろからスペースに入り込む選手もいない」など言いたい放題に言われている。

© 株式会社SPOTV JAPAN