全産業の経常利益、2.8%減 10~12月期、原材料高響く

 財務省が2日発表した2022年10~12月期の法人企業統計は、金融・保険業を除く全産業の経常利益が前年同期比2.8%減の22兆3768億円だった。前年同期比のマイナスは20年10~12月期以来、8四半期ぶり。原材料価格の高騰や世界経済の減速の影響で、化学品メーカーなど製造業が大幅減益となった。

 経常利益の水準自体は、統計を取り始めた1954年以降で10~12月期として過去2番目の大きさだった。財務省の担当者は「ゆるやかに持ち直しの動きが続く景気を反映している」としつつ、物価高の影響に警戒感を示した。製造業の経常利益が15.7%減の7兆3891億円となり、全体を押し下げた。

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