福井県の人口75万人割れ、1971年以来52年ぶり 県「子育て環境PRし移住促したい」

福井県人口の推移

 福井県は3月1日、2月1日現在の県内の推計人口が74万9682人となったと発表した。全17市町で1月に比べて減少し、県全体では1098人のマイナスとなった。県の推計人口が75万人を下回ったのは1971年以来52年ぶりで、2000年8月の83万2511人をピークに減少傾向が続いている。

 県の推計人口は直近の国勢調査を基に、市町の住民基本台帳の登録増減数を加えて毎月算出している。

 男女別でみると、男性36万6276人で前月比567人減、女性38万3406人で同531人減。出生数と死亡数の差を示す「自然動態」が830人減、転入数と転出数の差を示す「社会動態」は268人減だった。世帯数は29万4千世帯で、前月より239世帯減った。

 市町別で減少数が最も多いのは福井市で411人。次いで越前市105人、敦賀市97人、坂井市96人となっている。

 県の推計人口は12年8月に80万人を割り込み、14年7月に79万人、17年4月に78万人、19年4月に77万人、21年11月に76万人を下回った。

 県未来戦略課は「出生数の減少、死亡数の増加に加え、県外への転出超過が続いていることが影響している」と分析。「日本一幸福な子育て県『ふく育県』として、子育てしやすい環境をPRすることで子育て世帯の移住を促したい。若者が定着するために県内企業の魅力を高める支援などあらゆる対策を講じていきたい」としている。

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