石段ひな飾り 圧巻の光景にため息 備前で「片上ひなめぐり」開幕

 備前市西片上の片上商店街周辺で2日、店舗や神社の石段にひな人形を飾る「片上ひなめぐり」(地元住民らでつくる実行委主催)が開幕した。暖かな陽気とともに通りのあちこちが春めき、華やかな雰囲気に包まれている。5日まで。

 約500メートル続く商店街の一帯に約4500体のあでやかなひな人形を展示。主に江戸末期以降に制作されたもので、豪華な御殿びなや段飾りなどがある。宇佐八幡宮では、62の石段をひな壇に見立てた壮大な「石段ひな飾り」がお目見え。圧巻の光景に市民らがため息を漏らし、盛んにカメラに収めていた。

 メイン会場となる交流施設「ふくわらふれあい広場」では、多彩なひな人形が所狭しと並び、奥ゆかしさが漂っている。

 4、5日は一部が歩行者天国となり、道路中央にひな人形を50メートルにわたり配置する「おひなの花道」がある。

 今回で23回を数える備前の風物詩。実行委の宇治橋雅子代表は「片上地区がひな人形であふれ、春を満喫できる。一帯を散策して心を和ませてほしい」と話している。

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