総務省消防庁は2日、傷病者の救急搬送先を速やかに決定するため、マイナンバーカードを使って受診歴などを取得する実証実験の結果を公表した。健康保険証機能付きのカードを持っていた搬送者の87%は利用に同意したが、所持していないか保険証機能がない人がほとんどで、実際に使われたのは出動件数の3%未満だった。
消防庁は2025年からの本格運用を目指している。
実験は昨年末に熊本市消防局など6消防で実施。出動件数は、意識不明など対象外となるのも含め9599件。うちカード所持を確認できたのは1310件で、保険証登録していたのは295件と少なく、258件が利用に同意した。