パークアンドバスライド、渋滞緩和に一定効果 シャトルバスは低迷 えがお健康スタジアムのアクセス改善策実証実験

パークアンドバスライドを利用し、えがお健康スタジアム(奥)へ向かう観客=2月26日、熊本市東区(谷川剛)

 熊本県は2日、2月26日のサッカーJ2ロアッソ熊本のホーム開幕戦で実施したえがお健康スタジアム(熊本市東区)へのアクセス改善策の実証実験の結果をまとめた。パークアンドバスライドは比較的好調だったが、熊本駅発着のシャトルバスは利用が低迷した。

 パークアンドバスライド(1千台分)は387台(825人)が利用し、県観光企画課は「(1万人超を集客した)昨年のJ1参入プレーオフと同規模の利用があり、スタジアム周辺道路の渋滞も緩和されたようだ」と分析している。

 試合後の混雑が問題だったメイン駐車場は、臨時出口を設けたことで、県体育保健課は「1時間未満で退出が完了し、混雑解消につながった」とみている。

 一方、熊本駅発着のシャトルバスは4便で計160人分を用意したが、利用者は43人にとどまった。今季から開放したパークドーム熊本の駐車場は満車となったが、メイン駐車場は満車にならず、多目的グラウンドAなどの臨時駐車場の一部は使用しなかった。観客数が4994人にとどまり、クラブなどが当初想定した7千人を大きく下回ったことが影響した。

 県は今季中、実験を続ける予定だが、「試合ごとの集客予想をベースに、効果がある施策に絞り込むこともあり得る」としている。(野方信助)

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