英当局、金属取引所を調査 ニッケルの売買停止で

 【ロンドン共同】英金融行動監視機構(FCA)は3日、ロンドン金属取引所(LME)が2022年3月にニッケルの売買を停止した緊急措置が妥当だったかどうかなどについて、強制調査に乗り出したと発表した。不正が認定されれば、罰金を科される見通しだ。調査には数年かかるとみられる。

 ウクライナに侵攻したロシアからの供給不安が高まり、昨年3月、国際指標となるニッケル相場が急騰。取引に参加した中国企業が巨額の損失を出す恐れがあったが、LMEは売買を停止し取引自体も取り消した。LMEは香港取引所の傘下にある。

 FCAは声明で「公益の観点から調査を始めることを確認した」と述べ、詳細な説明を避けた。

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