WBCでディアス兄弟が初めて共闘へ 「この日をずっと夢見ていた」

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の開幕を誰よりも楽しみにしている選手がいる。メッツの守護神エドウィン・ディアスだ。ディアスは今大会、弟のアレクシス・ディアス(レッズ)とともにヤディアー・モリーナが率いるプエルトリコ代表に名を連ねた。2歳半離れているため、これまで兄弟揃って一緒のチームでプレーしたことはなかったという。「僕たちが一緒にプレーするのは初めてなんだ」とディアス。すでにクラブハウスのロッカーを兄弟で隣同士にしてほしいという要望も出しているようだ。

ディアス兄弟が形成する「勝利の方程式」はおそらく今大会最強だろう。兄エドウィンは昨季メッツで61試合に登板して62イニングを投げ、3勝1敗32セーブ、4ホールド、防御率1.31、118奪三振の好成績をマーク。オフにFAとなり、5年1億200万ドルでメッツと再契約を結んだ。一方、弟アレクシスは昨季レッズでメジャーデビューし、59試合に登板して63回2/3を投げ、7勝3敗10セーブ、13ホールド、防御率1.84、83奪三振を記録。新人王投票では5位にランクインした。

アレクシスも「兄と同じチームで戦いたいとずっと思っていた」とエドウィンとの共闘を心待ちにしていた。「幸運にも今回はそれを実現することができる。この日をずっと夢見ていたんだ。兄弟でプエルトリコ代表としてプレーできるのは光栄なこと。本当に楽しみだよ」とアレクシス。そんな兄弟の姿を見るために、両親もプエルトリコ代表が敗退しない限り、すべての試合を現地観戦する予定だという。

今大会のプエルトリコ代表にはディアス兄弟のほかにも、ホルヘ・ロペス(ツインズ)やエミリオ・パガン(ツインズ)などクローザー経験のある投手が複数いる。メッツとプエルトリコ代表のあいだで「決勝に進出しない限り、ディアスに連投させない」という約束が取り交わされており、エドウィンが試合を締めくくった翌日にアレクシスが投げる、といった役割分担がなされる可能性もある。

ただし、エドウィンは兄弟リレーを望んでいる。「弟が8回に投げて、僕が9回に投げれば、より素晴らしいことだと思う。両親にとって本当に感動的なことになるだろうね」とエドウィン。WBCの大舞台で夢の兄弟リレーは実現するだろうか。

© MLB Advanced Media, LP.