3年ぶり 飛距離競う 浦川原区月影の郷で「さんばいし投げ」 12チーム36人、和気あいあいと競技・交流

 浦川原区横住の宿泊体験交流施設「月影の郷」で5日、稲わらで作られた米俵のふた「さんばいし(桟俵)」を放ち、飛距離を競う第3回「チャレンジ!さんばいし投げin月影」が3年ぶりに開かれた。晴天の下、団体の部に家族、地区、職域、福祉施設、大学、趣味サークルなどの12チーム・36人が出場。和気あいあいとした雰囲気の中で競技を楽しんだ。

青空の下、残雪のフィールドに「さんばいし」を放つ参加選手

 同施設主催の名物イベントは、ゲームを通じて稲わら文化に親しんでもらいたいと企画された。2019(平成31)年2月に第1回、同年11月に第2回を実施。過去3年は少雪や新型コロナウイルス感染症の影響で中止になった。
 さんばいしは直径約40センチ、重さ約480グラム。フリスビーのような形をしている。過去の最長記録は男子大学生による36メートル21。
 今回は2歳から85歳までが出場。ゴルフ競技などと同様に60歳以上の男性、女性、子どもらにハンディキャップが設けられた。
 賞品として上位4チームにコシヒカリを贈呈。出場選手のうち最も飛ばした人に「ドラゴン賞」、一番短かった人に「ドラタン賞」、参加者の平均距離に近かった人に「ニアピン賞」など特別賞も贈られた。参加賞として米菓が配られた。
 まず練習の意味合いを兼ねて個人戦が行われ、5歳以下の子どもや補欠メンバーも参加。引き続き、3人一組で平均飛距離を競う団体戦を行い、1人2回を投げた。 
 団体の部は熱戦の結果、同市春日山町3から親子4人で出場した「プレミアンガー」が優勝した。父の佐藤直己さん(39)は「感無量。子どもたちは楽しみにしていた。天気も良くて、いい思い出となりました」。母の晴香さん(36)はハンディ分の15メートルを含めた最長距離の37メートル24を記録し「ドラゴン賞」を獲得し、「気持ち良く、楽しく投げることができました」と笑顔で話した。
 2位は同じく親子チーム、同市藤野新田の「陸川ファミリー」。競技の合間に共にそり遊びを楽しむなど、子ども同士の交流の様子も見られた。

親子チームの「プレミアンガー」(左)と「陸川ファミリー」が仲良く1、2位に輝いた

 3位は市浦川原総合事務所チームの「佐藤№1」、4位は上越教育大チームの「チーム大器晩成」。
 同施設の横尾修一支配人は盛り上がりを喜び、「規格を整えるなどし、将来は世界選手権として実施できれば」と夢を広げた。
 次回は今年8月に行われる予定。

3年ぶりに復活した名物イベント。「月影の里」に12チームが集結した

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