波乱のレースをエリクソンが逆転勝利【順位結果】インディカー開幕戦セント・ピーターズバーグ決勝

 フロリダ州セント・ピーターズバーグで開催された2023年のNTTインディカー・シリーズ開幕戦。3月5日に決勝レースが行われ、マーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ)が残り3周でトップを奪い勝利を飾った。

 晴天に恵まれたセント・ピーターズバーグ。自身2度目のポールポジションを獲得したロマン・グロージャン(アンドレッティ・オートスポート)を先頭に100周のレースがスタートする。

 グロージャンはホールショットを決めるも、後方で多重クラッシュ発生しレッドフラッグに。

 フェリックス・ローゼンクヴィスト(アロウ・マクラーレン)がスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)と接触しスローダウン。

 その影響で後方が詰まるとエリオ・カストロネベス(メイヤー・シャンク・レーシング)にサンティーノ・フェルッチ(AJフォイト)が追突。さらに避けきれなかったデブリン・デフランチェスコ(アンドレッティ・スタインブレナー)にベンジャミン・ペデルソン(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)がクラッシュし、避けきれなかったシモン・パジェノー(メイヤー・シャンク・レーシング)、スティング・レイ・ロブ(デイル・コイン)も巻き込まれる大きなアクシデントとなった。

 約30分後にリスタートを迎えると、グロージャンがトップをキープし、2番手のコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)が追う展開に。

 25周目、グロージャンに徐々に差をつけられハータはタイヤが厳しくなり、パト・オワード(アロウ・マクラーレン)に交わされ3番手に。さらに27周目には、4番手のマーカス・エリクソンとアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)が一気にオーバーテイク。

 9番手に落ちたハータはここでピットインし、ソフトタイヤからハードタイヤへと変更する。

 32周目、2番手のオワードがピットイン。グロージャンも翌周にタイヤ交換へ。トップに立ったマクラフランが36周目にピットインすると、グロージャンの前でピットアウト。グロージャンが襲い掛かるも、マクラフランはトップを死守する。

 ここでコナー・デイリー(エド・カーペンター・レーシング)がカイル・カークウッド(アンドレッティ・オートスポート)と接触しスピンを喫し、イエローコーションに。

 レースは、マクラフラン、グロージャン、オワード、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)、エリクソンの順で42周目にリスタート。

 しかし、ターン4でリナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター)、ジャック・ハーベイ(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)、カークウッドが絡む激しいクラッシュが起き、再びイエローコーションに。

 50周目にレースは再開するも、今度はハータがウィル・パワー(チーム・ペンスキー)に押し出されるかたちでターン8でクラッシュし、再びイエローとなる。

 リスタートは55周目。ソフトタイヤのマクラフランがリードし、グロージャンが1秒以内で追う展開となる。

 70周目、まずは3番手のオワードが最後のピットイン。翌周、グロージャンがピットインし、ハードタイヤへ変更しピットアウト。マクラフランは72周目にラストピットへ。

 マクラフランはグロージャンの目の前で再びピットアウト。タイヤが冷えているうちにオーバーテイクしたいグロージャンが攻めると、サイド・バイ・サイドでターン4へ。両者譲らず2台ともタイヤバリアにクラッシュしてしまう。

 トップ争いのまさかのアクシデントで5度目のイエローコーションに。

 リスタートは80周目。トップはオワード、エリクソン、ディクソン、アレクサンダー・ロッシ(アロウ・マクラーレン)、カラム・アイロット(フンコス・ホーリンガー・レーシング)と続く。

 ライバルがいなくなったオワードがレースをリードするも、徐々にエリクソンが近づいてくる。

 残り12周で1秒以内に捉えると、オワードが97周目の最終ターン立ち上がりで失速。エリクソンがストレートでオーバーテイクしトップを奪う。

 エリクソンはリードを広げ、昨年のインディ500以来となるインディカー4勝目を挙げた。2位はオワードが守り切り、3位にディクソンが入った。

■NTTインディカー・シリーズ開幕戦セント・ピーターズバーグ/決勝レース結果

Pos. No. Driver Team Engine Laps SP

1 8 M.エリクソン チップ・ガナッシ H 95 4

2 5 P.オワード アロウ・マクラーレン C 100 3

3 9 S.ディクソン チップ・ガナッシ H 100 9

4 7 A.ロッシ アロウ・マクラーレン C 100 12

5 77 C.アイロット フンコス・ホーリンガー・レーシング C 100 22

6 15 G.レイホール レイホール・レターマン・ラニガン H 100 20

7 12 W.パワー チーム・ペンスキー C 100 10

8 10 A.パロウ チップ・ガナッシ H 100 7

9 45 C.ルンガー レイホール・レターマン・ラニガン H 100 11

10 18 D.マルーカス デイル・コイン・ウィズ・HMD H 100 16

11 11 M.アームストロング チップ・ガナッシ C 100 13

12 78 A.カナピノ フンコス・ホーリンガー・レーシング C 100 21

13 3 S.マクラフラン チーム・ペンスキー C 99 6

14 20 C.デイリー エド・カーペンター・レーシング C 99 26

15 27 K.カークウッド アンドレッティ・オートスポート H 97 5

16 51 S.R.ロブ デイル・コイン・ウィズ・RWR H 96 23

17 2 J.ニューガーデン チーム・ペンスキー C 95 14

18 28 R.グロージャン アンドレッティ・オートスポート H 71 1

19 6 F.ローゼンクヴィスト アロウ・マクラーレン C 51 8

20 26 C.ハータ アンドレッティ・オートスポート H 49 2

21 21 R.ヴィーケイ エド・カーペンター・レーシング C 41 24

22 30 J.ハーベイ レイホール・レターマン・ラニガン H 41 19

23 06 H.カストロネベス メイヤー・シャンク・レーシング H 0 15

24 14 S.フェルッチ A.J.フォイト・レーシング C 0 17

25 29 D.デフランチェスコ アンドレッティ・スタインブレナー H 0 18

26 60 S.パジェノー メイヤー・シャンク・レーシング H 0 25

27 55 B.ペデルソン レイホール・レターマン・ラニガン H 0 27

※編集部調べ

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