200形が目玉「北府駅鉄道ミュージアム」3月19日オープン 福井県越前市、福井鉄道を走った昭和の看板列車展示

北府駅鉄道ミュージアムで整備中の200形車両展示場=福井県越前市北府2丁目

 福井鉄道福武線の北府駅(きたごえき)=福井県越前市北府2丁目=で市が整備している「北府駅鉄道ミュージアム」が3月19日、オープンする。地方私鉄有数の古参車両として福武線を走っていた昭和の看板列車「200形」車両の保存展示が目玉。当日は、大正―令和の4時代にそれぞれ誕生した車両が集結し、鉄道ファンらを迎える。

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 ミュージアムは、ともに国の登録有形文化財となっている北府駅舎と車両工場、昨年3月に整備した広場、今回完成する200形車両展示場で構成。レトロな駅施設をまちなかの魅力向上に役立てるのが狙い。

 福武線で最後の1編成となった1962年製の200形車両は、2016年から休車扱いとなり引退。保存を求める14~16年の署名運動を受け、市がミュージアム整備の一環で展示を決めた。

 外壁は運行開始当時の配色の濃いネイビーとベージュに補修。駅駐車場敷地内に整備した上屋付きの車両展示場は幅6メートル、長さ37メートルで、プラットホームを模した物見台を設け、イベント時などには車内を一般開放する。

 19日は、午前10時からのオープニングセレモニーで、運行当時を復元したヘッドマークの装着式を行う。200形と合わせ、大正時代に誕生した現役の除雪車「デキ11」、平成時代に運行開始した次世代型低床車両「フクラム」、3月下旬から運行する新型低床車両「フクラムライナー」の各車両を並べ、有料の撮影会を開く。

 「越前市福武線を応援する連絡協議会」や「北府駅を愛する会」などが駅一帯で「ふくぶせんフェスタ」(午前11時~午後3時)を開き、ステージイベントや縁日コーナー、キッチンカー出店、車両工場見学会、バスの乗り方教室・洗車体験などが催される。問い合わせは市総合交通課内の同協議会事務局=電話0778-22-3704。

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