
滋賀県日野町で1984年に酒店経営の女性=当時(69)=が殺害され手提げ金庫が奪われた強盗殺人事件で、無期懲役が確定し服役中に75歳で病死した阪原弘元受刑者の再審開始を認めた大阪高裁決定に対し、大阪高検は6日、不服として最高裁に特別抗告した。6日が抗告の期限だった。
被告らの死後に遺族らが請求した「死後再審」が確定すれば、死刑や無期懲役が確定した戦後の重大事件では初めてとなるが、検察の特別抗告によって再審開始の可否が再び争われ、さらに長期化する見通しだ。
大阪高検の小弓場文彦次席検事は「承服しがたく、特別抗告を申し立て、適正な判断を求めることとした」とのコメントを出した。

