与那国町が元自衛官を採用へ 陸自駐屯地との連絡業務に、防災や国民保護の取り組み強化 沖縄

 【与那国】地対空ミサイル部隊の配備が計画されるなど自衛隊施設の強化が進められている沖縄県与那国町は4月1日から、防災や国民保護の取り組み強化を目的に、元陸上自衛隊の60代前半の男性を任期付き職員として採用する。
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 男性は現在那覇市の沖縄地方協力本部に勤めている。採用後は総務課に勤務し、防災関連や陸自与那国駐屯地との連絡などの業務を担う。
 町には陸自の沿岸監視部隊が配備されており、今後敷地が拡張されミサイル部隊の配備が計画されている。昨年11月末には政府や県などの主催で、弾道ミサイルに備えた住民避難訓練を実施するなど、町は防災意識向上を図っている。
 防衛省のホームページによると、22年3月31日現在、防災担当の部署に勤める元自衛官は601人で、県内では豊見城市と多良間村にそれぞれ1人が勤めている。
(照屋大哲)
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