ロバの視点で人間社会の不条理や自然の驚異を目撃 イエジー・スコリモフスキ監督「EO」予告

2023年5月5日より劇場公開される、イエジー・スコリモフスキ監督・脚本による7年ぶり最新作「EO イーオー」の、予告編が公開された。

予告編は、愛にあふれるサーカス団のパートナー、カサンドラの手のカットに始まる。慈しむようなキスを贈られ、誕生日を祝われる幸せな瞬間もつかの間、ロバのEOは見知らぬ男に手綱を引かれ、サーカス団から連れ去られてしまう。カサンドラの叫びも響かぬトラックの中、EOはただただ無垢な瞳で次の目的地へ運ばれる。ポーランドのサッカーチームや、走り抜ける馬の群れ、騒ぎに興じる者たちを横目に、ある時は立ち尽くし、ある時は疾走するEO。”現代の寓話“であるとともに、EOの視点で人間社会の不条理や自然の驚異を目撃することが描き出されている。

「EO イーオー」は、愁いを帯びた瞳とあふれる好奇心を持つ灰色のロバ”EO(イーオー)”を描いた作品。サーカス団から連れ出されて始まった予期せぬ放浪の旅のさなか、善人にも悪人にも出会い、運を災いに、絶望を思わぬ幸福に変えてしまう運命の歯車に耐えるEO。そんなEOだが、一瞬たりとも無邪気さを失うことはなかった。人間のおかしさと愚かさを、別視点から体感するような作品となっている。第75回カンヌ国際映画祭では審査員賞・作曲賞2部門を受賞したほか、3月13日(日本時間)に発表されるアカデミー賞では、国際長編映画賞にノミネートされている。

【作品情報】
EO イーオー
2023年5月5日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町他にてロードショー
配給:ファインフィルムズ
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