米科学紙「AIで顔認識できるドローンが登場」「完全自動で標的殺害可能に」

自律飛行無人機(ドローン)に搭載する顔認識用人工知能(AI)が開発された。今後、人間の判断を必要とせずにドローン自らが敵の顔を識別してミサイルを発射する戦場が広がる可能性があるという展望が出ている。

(参考記事:韓国紙「日本でドローンタクシーが初飛行…機体は中国製」「176兆円市場は中国主導」

インターレスティングエンジニアリングなど海外メディアは、最近、米国防総省とソフトウェア企業のリアルネットワークスが、海外任務と情報収集などの任務を担う特殊作戦要員のためのドローンを開発したと伝えた。

今回のドローンは、地上で遠隔制御するパイロットなしで完全に自力で自律飛行をしながら空中で人の顔を認識するのが中心任務だ。リアルネットワークスはこのドローンを警戒と捜索、救助などに活用できると見ている。

米軍のMQ-9リッパー無人機が飛行している様子/パブリック・ドメイン

現在もカメラ付きのドローンは多く使われている。しかし、現在は、人が地上基地でモニターを見ながら遠隔操作する方式でドローンの動きを制御する。ドローン機体に付いている撮影装置で撮った映像から特定の人を見つけるためには、ほとんどの場合、人の判断や介入、操作が必要となっている。しかし、米国防総省とリアルネットワークスが開発した新たなドローンは、機体操縦と顔識別の両方を自から行うという。

ドローンと顔認識技術を組み合わせたのは米軍が初めてではない。現在、ドバイ警察は乱暴なドライバーを探すために顔認識技術を搭載したドローンを使用している。2021年にはリビア軍が同様の技術を反政府勢力に対する爆撃に使用したと国連は見ている。

香港の民主化デモが盛んだった2019年には、中国当局が街頭に出た香港市民の身元を把握するために、都心の監視カメラに顔認識ソフトウェアを組み合わせて活用するのではないかという懸念も出ていた。

しかし、今回リアルネットワークスが開発した技術は、何よりも軍事的な意味で重要な変化を起こす可能性が大きいという見通しが出ている。米国の科学メディア「ニューサイエンティスト」は、「ドローンが特定の人を見つけて射殺するために今回の技術が活用される可能性があるという懸念が出ると思われる」と伝えた。

この報道をみた海外のネットユーザーからは以下のようなコメントが投稿されいている。(※Raddit当該ニュースコメント欄参照)

「彼らのターゲットの中に、私のドッペルゲンガーがいないことを祈るばかりだ。数年前の顔認識サービスでは、マイケル・ジョーダンと1/4の黒人が一致することがあった」
「つまり、誰かが本当にあなたの死を望んでいるならば、あなたは死んだも同然なのだ」
「そのドローンには、マルチスペクトルの機能を持つ、信じられないほど強力な光学系が搭載されているそうだ」
「国連はこのような自律型兵器を禁止している。顔認識の精度が100%であれば合法だが、そうでない場合は戦争犯罪となる」
「このドローンにターゲットの写真を渡すのは誰だと思う? 明らかに工程の中に人間がいるだろう」
「なぜ人々は、新しい顔認識ミサイルが人を殺すために使われるという結論に飛びつくのか私には理解できない。いろいろな使い道があるだろうに」
「顔認識とAIが武器として結びつくなんて、想定外だった。これはヤバイ」
「これってアベンジャーズの映画のプロットじゃなかったっけ?」
「これから国際的なテロリストは、目の部分を切り抜いた袋を頭からかぶって歩けば良いということだな」

以上 コリアエコノミクス編集部

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