JR浦和駅へ逃走…残高510円の店員、店長襲撃1千万円超の強奪認める 初公判で「借金81万円あった」

パチンコ強殺未遂、発生したさいたま市浦和区

 昨年6月、埼玉県さいたま市浦和区のパチンコ店で従業員の男性2人を殴って現金1千万円以上を奪ったとして、強盗殺人未遂と窃盗の罪に問われた、元同店従業員で無職の男(25)=同区本太3丁目=の裁判員裁判の初公判が5日、さいたま地裁であった。男は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 冒頭陳述で検察側は、男は当時、81万円の借金があり、残高は510円だったと指摘。「JR浦和駅のロッカーに逃走用の荷物を準備して出勤すると、金庫内の現金を数える店長を背後からハンマーで殴った」とした。

 一方弁護側は、現金の大半は使い切れず残ったままだったと説明。「男は反省しており、弁護人を通じて2人に謝罪し、示談も成立している」と述べた。

 起訴状などによると、男は昨年6月5日午前7時45分ごろ~同54分ごろ、同区のパチンコ店「パチンコプラザラ・カータ浦和店」で、同店店長の男性=当時(38)=の後頭部をハンマーで殴るなどして約2週間の頭部挫創などを負わせ、止めに入った同店従業員男性=当時(23)=の頭をハンマーで多数回殴るなどして約1カ月の左頬骨骨折などを負わせ、現金約1148万円を奪ったなどとされる。

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