現在の年収に満足してる人は約33%。年収アップへの取り組みで最も多いのは「複業」

74%の人が年収アップのための取り組みを現在実施中。年収アップのケースで最も多いのは「転職」。

株式会社スタジオテイルは、現在の年収への満足度と年収アップへの取り組みについてアンケート調査を実施しました。

調査結果から浮かび上がってきた働く方々のリアルな声とともに、過去に年収アップを実現した方々が講じた対策を紹介します。

アンケート概要

テーマ 「現在の年収への満足度と年収アップへの取り組みについて

集計期間:2023年2月15日~2023年2月25日

回答者:会社に勤務している20代~50代(全400名 男性:246名 女性:152名 その他:2名)

アンケート詳細:https://min-ten.com/guide/guide_14318/

●現在の年収に満足していますか?─「不満」が67

現在の年収に満足していますか?」のアンケート結果(n=400)

現在の年収に「満足している」「少し満足している」と答えた人は、全体の33%に留まりました。とくに「満足している」と回答した人は7%と、全体の中でも少数派という結果が出ています。

一方、現在の年収が「少し不満」「不満」と答えた人は67%にのぼりました。7割近くの人は現状の年収に満足しておらず、本音としてはより高い年収を希望していることが分かります。

年代別 年収満足度

「現在の年収に満足していますか?」のアンケート結果(年代別 n=400)

年代別に見ると、現在の年収に「満足している」「少し満足している」と回答した人は40代以上の年代に多いことが分かります。

反対に「少し不満」「不満」と答えた人は20代・30代に多く見られ、20代に至っては72%の人が現状の年収に不満を抱いていることが浮き彫りになりました。

世帯年収別 年収満足度

「現在の年収に満足していますか?」のアンケート結果(年収別 n=400)

世帯年収別の満足度では、「満足している」と答えた人の割合が最も高かったのは年収1,000万円超の世帯でした。

反対に年収200万円未満の世帯で「満足している」と回答した人は0%という結果が出ています。

一方、年収に何らかの不満を抱いている人の割合は年収が上がるにつれて概ね低くなっていくものの、500〜800万円の年収帯では「少し不満」「不満」を合わせた割合にほとんど差が見られないことが分かります。

2)年収アップのための取り組みをしていますか?─「YES」が74

「現在、年収アップのために取り組んでいることはありますか?」のアンケート結果(n=400)

年収アップに向けて何らかの取り組みをしている人は74%と、高い割合を占めています。

1つめの質問で現在の年収に「少し不満」「不満」と回答した人の割合(67%)を上回る結果となりました。現在の年収に大きな不満がなくても、年収アップに向けて取り組んでいる人がいることが窺えます。

年齢別・世帯年収別 年収アップに向けた取り組み

「現在、年収アップのために取り組んでいることはありますか?」のアンケート結果(年代別 n=400)

「現在、年収アップのために取り組んでいることはありますか?」のアンケート結果(年収別 n=400)

年収アップに向けた取り組みに対して、若い年代ほど積極的な傾向があることが窺えます。

とくに20代・30代で「年収アップに取り組んでいる」と答えた人は全体の76%に達しており、4人に3人は何らかの取り組みを実践しているという回答を得ました。

世帯年収別では、年収アップに向けた取り組みに積極的な人の割合が最も高いのは世帯年収400万円〜500万円という結果が出ています。

ただし、どの年収帯でも6割を超える人が年収アップに取り組んでいることから、現状の年収に関わらず年収を上げるための具体的な行動を取っているといえるでしょう。

年収アップへの取り組みで多いもの

「年収アップのために具体的に取り組んでいることは何ですか?」のアンケート結果(n=296)

最も多かった回答は「複業」で、「年収アップに取り組んでいる」と答えた人のうち約53%を占めていました。次に多かったのは「資格の取得」で約38%、次いで「スキルアップ」が約31%にのぼります。

注目すべきは「昇進・昇格への働きかけ」「個人成績を伸ばす」「上司との関係構築」など、現在の職場で評価をより高めるための試みをしている人が少なからずいることです。

年収を上げるための方策と聞くと、複業や転職など環境を大きく変える行動をイメージしがちですが、現在の環境下で努力することが重要と捉えている人も数多くいます。

世帯年収別の年収アップのための取り組みの内訳(n=296)

「複業」と回答した割合が最も高かったのは年収500万円〜600万円の層でした。

ただし、全体の傾向として年収が上がるにつれて複業の割合は概ね減少傾向にあることが分かります。一方、「スキルアップ」や「昇進・昇格への働きかけ」は年収の高まりに応じてやや増加傾向が見られます。

「年収アップのために具体的な取り組みをしている」と答えた人のコメント(一部抜粋)

コメントからの考察

複業に取り組んでいると回答した人の具体的な仕事内容としては、ポイ活やクラウドソーシング、ブログ運営、Webデザインなどが見られました。本業の傍ら取り組める複業を見つけ、成果を挙げつつある人もいるようです。

資格取得に関しては、現在の職務に関わりの深い資格の取得を目指している人、仕事の幅を広げるための資格取得を希望している人、将来的に転職することを見据えて勉強している人が多く見られました。

「年収アップの取り組みはしていない」と答えた人で、多かった意見

「年収アップに対して、とくに取り組みはしていない理由は何ですか?」のアンケート結果(n=104)

最も多かった回答は「自分からの働きかけでは変わらない」で、全体の約36%を占めていました。

現状では何か行動を起こしたとしても、年収アップに繋げるのは難しいと感じている人も多いことが分かります。

次いで多かった回答は「現在の年収に満足している」「プライベートの時間を大切にしたい」で、それぞれ約18%、約13%という結果です。

ライフワークバランスという言葉があるように、プライベートの時間を犠牲にしてまで年収アップを図る必要はないと感じている人も、少なからずいることが窺えます。

「年収アップの取り組みはしていない」と答えた人のコメント(一部抜粋)

コメントからの考察

勤務先の社風や給与体系が「年収アップのために行動しない」という判断を下す一因となっているケースが見られます。

コメントにもある通り、年功序列で年々昇給していく仕組みの企業の場合はとくに、年収アップに向けて自発的に努力する必要性を感じないことも少なからずあるでしょう。

また、昇進や昇給によって仕事が忙しくなったり、責任が重くなったりするのを避けたいという心理が働いているケースもあるようです。

3)過去に年収アップをした人で多く見られたケースは「転職」「成果」「信頼関係」

過去に年収アップをした際、年収アップの要因は何でしたか?(n=259)

最も多かった年収アップの要因は「転職」で、全体の約16%を占めていました。

次いで多かったのが「相応の成果を出したため」で約15%、3番目に多かった回答は「信頼を獲得したため」で約12%という結果が出ています。

2つめの質問で、年収アップに向けた取り組みに関する回答では「複業」「スキルアップ」が上位に位置していました。一方、実際に年収が上がった人の年収アップの要因を見ると「複業」は約7%、「スキルアップ」は約4%に留まっています。

「転職によって年収アップした」人のコメント

「成果を出して年収アップした」人のコメント

「信頼の獲得で年収アップした」人のコメント

まとめ

・現在の年収に満足していますか?─「不満」が67%

・年収アップのための取り組みをしていますか?─「YES」が74%

・過去に年収アップをした人で多く見られたケースは「転職」「成果」「信頼関係」

昨今、日本国内の給与水準が過去20年にわたりほとんど上昇していないことが大きな話題となりました。

一方で、将来のキャリアを見据えて着実に年収アップを実現してきた方々が存在するのも事実です。

年収が全てではないとはいえ、働いた対価として手にする報酬が高くなれば自然とモチベーションも高まっていくでしょう。

今回の調査結果やご協力いただいた方々の貴重なコメントを、ぜひご自身のキャリアをより良くしていくためのヒントにしてください。

関連情報:

現在の年収に満足してる?年収アップへの取り組みは?400名へのアンケート結果

https://min-ten.com/guide/guide_14318/

「私たちは、なんのために働くか」を200人に聞いてみた。あなたにとって仕事とは?

https://min-ten.com/guide/guide_4342/

情報提供サイト:みんなの転職「体験談」。─ https://min-ten.com/