マンション新築現場で…高所作業中の作業員が転落、死亡 墜落防止措置など怠った疑いで業者らを書類送検

墜落防止措置を怠った疑い、川口労基署が東京都の業者を書類送検

 埼玉県の川口労働基準監督署は7日、労働安全衛生法違反の疑いで、東京都港区の建設工事業「協進建設」と同社の20代の男性代表取締役をさいたま地検に書類送検した。

 書類送検容疑は2021年9月6日、蕨市内の鉄骨造の4階建てマンション新築工事現場で、作業員の20代男性が高さ7.42メートルの場所で作業を行う際、墜落防止措置を講じなかった疑い。同労基署は認否を明らかにしていない。

 同労基署によると、男性は建物の柱の角度調整を行う作業をしていたところで誤って転落。搬送先の病院で死亡が確認された。通常であれば高さが2メートル以上の場所で作業を行う場合は作業床を設ける必要があったが、作業の性質上難しく十分な床が確保できていなかった。

 労働安全衛生法では設置が困難な場合は防網を張ったり安全帯を装着させるなどの安全措置を講じる必要があったが怠っていたという。

© 株式会社埼玉新聞社