【ひな祭り】日本一のひな壇数や高さに驚き!日本全国のひな祭りはこんなことになっている

ひな祭りは、平安中期の宮中行事に起源を持つといわれる、日本古来のお祝いです。

「上巳(じょうし・じょうみ)」の節句ともよばれており、四季を彩る「五節句(ごせっく)」の一つとして、今も多くの地域でお祝いが行われています。

この記事では、日本各地の華やかなひな祭りをピックアップしてご紹介。

地域ごとにどのような特徴や違いがあるのかを比べてみてくださいね。

タイミングが合えば、足を運んでみるのもおすすめです!

東北地方のひな祭り

雪深い東北地方では、ひな祭りは春の到来を実感できる華やかなイベントです。

まずは、宮城県・山形県のひな祭りをご紹介します。

【宮城県】齋理の雛まつり

宮城県南部・伊具郡丸森町にある、齋理屋敷で行われるひな祭り。

齋理屋敷は、江戸時代初期から昭和初期にかけて繁栄した、豪商・齋藤理助氏の邸宅です。

現在は博物館として公開されており、大正時代の蔵藏や貴重な文化財が展示されています。

「齋理の雛まつり」で見られるひな人形は、歴代の齋藤氏が集めてきたもの。

その数は100体にものぼり、江戸時代の「享保びな」なども展示されます。

40畳もの広い部屋に並べられるひな人形は、圧巻の一言。

市松人形や道具類も展示されており、豪華な豪商の暮らしを体感できます。

【開催期間】2023年1月31日~4月2日

【住所】宮城県 伊具郡 丸森町 町西25

【TEL】0224-72-6636

【営業時間】9:30~17:00(コロナにより9:30~16:00)

【休館日】月曜日

【入館料】大人620円・小人310円

公式ホームページ

【山形県】酒田雛街道

山形県酒田市で行われるひな祭りイベントです。

市内の観光施設が、地域に伝わるひな人形を一斉に展示します。

旧家や商家に代々伝わるひな人形や珍しい人形などが展示され、酒田の街はひな祭り一色に!

また酒田といえば、「傘福(かさふく)」も有名です。

傘福とは、傘にたくさんの人形や飾りをつるした華やかなつるし飾りのこと。

日本三大つるし飾りの一つに数えられており、ひな人形に負けない華やかさがあります。

酒田を訪れたら、ぜひ傘福にも注目してみてくださいね。

また期間中は、さまざまな施設でワークショップが開かれます。

人形やステンドグラス万華鏡、お菓子などを作る体験もできるので、子どもと一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。

【開催期間】2023年3月1日~4月3日(施設によって期間が異なります)

【住所】山形県 酒田市

公式ホームページ(酒田市)

関東地方のひな祭り

関東地方からは圧巻の一言がぴったりなひな祭りをご紹介。

千葉県と埼玉県のすごいひな祭りを見ていきましょう。

【千葉県】かつうらビッグひな祭り

千葉県勝浦市で2001年から始まった「かつうらビッグひな祭り」。

中央商店街を中心に約4,000体のひな人形が飾られます。

また、遠見岬神社では60段の石段が約1,800体ものひな人形で彩られます。

スタンプラリーなどイベントも盛りだくさんですので、子ども達と一緒に楽しんではいかがでしょうか。

【開催期間】2023年2月24日~3月3日

【メイン会場】遠見岬神社周辺

【TEL】0538-42-2121

【営業時間】9:00~19:00(※各会場ごとに終了時間が異なります)

公式ホームページ

【埼玉県】鴻巣びっくりひな祭り

埼玉県鴻巣市で行われるのは「鴻巣びっくりひな祭り」です。

こちらのひな祭りは日本一高いピラミッドひな壇として有名で、その高さ31段・7mにもなります。

「elumiこうのす」というショッピングモールの中央広場の吹き抜け部分を活用して飾られています。

実は、埼玉県はひな人形の出荷額が50年以上も日本一で、ひな人形と言えば埼玉県なのです。

ご紹介した鴻巣以外にも岩槻や越谷、所沢などあちこちで素晴らしいひな人形を見ることができますよ。

【開催期間】2023年2月17日~3月4日

【メイン会場】elumiこうのす

【TEL】048-540-3333

【営業時間】10:00~21:00(最終日は15:30まで)

公式ホームページ

中部地方のひな祭り

中部地方からは、寺院や神社で行われるひな祭りをご紹介。

観光にもぴったりで、見どころたっぷりのひな祭りを見ていきましょう。

【静岡県】可睡斎ひなまつり

静岡県袋井市にある曹洞宗の寺院「可睡斎」で行われるひな祭りです。

可睡斎の開山は1401年にさかのぼるとされ、かの徳川家康公とも縁が深いことで知られています。

10万坪の境内には歴史的な建造物もたくさんあり、のんびり散策するだけでも楽しめそうです。

「可睡斎ひなまつり」の期間中は、ひな祭りに関するさまざまな展示が行われます。

中でもぜひ見ておきたいのが、瑞龍閣の大広間に飾られる日本最大級のおひな様。

雛段は32段・ひな人形は1,200体にものぼり、見上げるほどの大きさです。

子どもと一緒に来場すると、人形お守りを授けてくださるそうですよ!

【開催期間】2023年1月1日~3月31日

【住所】静岡県 袋井市 久能2915-1

【TEL】0538-42-2121

【営業時間】8:00~17:00

【拝観料】500円(小学生以下無料)

公式ホームページ

【静岡県】素盞鳴(すさのお)神社雛段飾り

素盞鳴(すさのお)神社は、東伊豆の稲取地域にある神社です。

ひな祭りの時期になると、本殿に続く階段にたくさんのひな人形が並べられます。

雛段の段数は118段もあり、日本一(伊東市佛現寺とタイ記録)なのだとか!

本殿までの道のりを、ひな人形を愛でながらゆっくりと上りましょう。

また階段の両脇には、花やうさぎの飾りを吊り下げた「雛のつるし飾り」も飾られます。

これは、子どもの幸せと無病息災を祈るために作られた飾り。

江戸時代に稲取地域で始まり、酒田の傘福と同様に、日本三大つるし飾りの一つに数えられています。

ひな人形と併せて、こちらもしっかりとチェックしてみてくださいね。

【開催期間】2023年2月18日~3月12日

【住所】静岡県 賀茂郡 東伊豆町 稲取15

公式ホームページ(稲取温泉旅館協同組合)

関西・中国地方のひな祭り

関西・中国地方にも、地域色豊かなひな祭りがたくさん。

両地方からは、雅な雰囲気たっぷりの「流し雛」をご紹介します。

【京都府】下鴨神社(賀茂御祖神社)・流し雛

京都氏左京区にある下鴨神社では、ひな人形を川に流す「流し雛」が行われます。

元々ひな人形は、穢れを集める依り代(よりしろ)の役割がありました。

古来下鴨神社では、桟俵(さんだわら)に乗せたひな人形を境内の「御手洗川(みたらしがわ)」に流し、子どもたちの無病息災と幸せを祈るのが習わしです。

ひな祭り当日は平安装束に身を包んだ男女が、男女2体のひな人形を川に流します。

神事が終わった後は、一般参加も可能ですよ。

【開催日】2023年3月3日

【住所】京都府 京都市 左京区 下鴨泉川町59

【TEL】075-781-0010

【営業時間】6:30~17:00

公式ホームページ

【鳥取県】もちがせ流しびな行事

鳥取県鳥取市・用瀬(もちがせ)町に伝わる流し雛行事です。

旧暦の3月3日になると、桟俵に乗せた一対のひな人形が千代川(せんだいがわ)に流されます。

着物を着た子どもや大人がひな人形を川に浮かべる姿は、日本情緒たっぷり。

当日は一般参加も可能なので、親子で流し雛を体験してみてはいかがでしょうか。

また「もちがせの流しびな」が行われる日は、町内の個人宅が代々伝わるひな人形を公開してくれるそうです。

のどかな街の雰囲気を満喫しながら、ゆっくりとそぞろ歩くのも楽しそうですね。

【開催日】2023年4月22日

【住所】鳥取県 鳥取市 用瀬町 別府32-1(流しびなの館)

【TEL】0858-87-3222(流しびなの館)

公式ホームページ

九州地方のひな祭り

九州は、城下町・秋月や「さげもん」の柳川、さらには天領として栄えた日田のひな祭りが有名です。

そんな九州地方のひな祭りをご紹介します。

【福岡県】古都秋月 雛めぐり

秋月は、かつて黒田藩の城下町として栄えた街です。

「筑前の小京都」ともよばれる古風な街では、街を挙げて華やかなひな祭りが行われます。

期間中は街のあちこちでひな飾りが展示されるほか、土日祝日はイベントも豊富です。

特におすすめなのが、秋月城跡「長屋門」前の石段に飾られるひな人形。

石段に敷かれた赤い敷布の上には、およそ600体ものひな人形が並びます。

このほか街の各所でワークショップが開催されるほか、スタンプラリーも楽しめますよ。

【開催期間】2023年2月11日~3月5日

【住所】福岡県 朝倉市

【TEL】0946-24-6758(あさくら観光協会)

公式ホームページ(あさくら観光協会)

【福岡県】さげもんめぐり

「さげもん」とは、福岡県柳川市に伝わるつるし雛です。

その昔柳川藩の女中さんが、着物の余り布で子どものおもちゃなどを作ったのが始まりといわれています。

布で作った飾りはやがてつるし飾りとされ、「さげもん」として広く親しまれるようになりました。

期間中は、市内各所でさげもんに関連するイベントが開催されます。

さげもんの即売会もあるので、お気に入りを選んでみてはいかがでしょうか。

また3月の毎週末には、「柳川まり」を備えた「雛めぐり舟」も登場!水郷・柳川で、のんびりと川下りを楽しめます。

お腹が空いたらぜひ名物のうなぎ料理を食べて、元気になりましょう。

【開催期間】2023年2月11日~4月3日

【住所】福岡県 柳川市

【TEL】0944-73-2145(柳川雛祭り実行委員会)

公式ホームページ(柳川雛祭り実行委員会)

【大分県】天領日田おひなまつり

大分県日田市周辺は、江戸時代に幕府直轄の天領として大いに栄えた交通の要所。

その繁栄ぶりは九州随一ともいわれ、莫大な富を持つ豪商も多かったそうです。

日田のひな祭りでは、豪商たちが京都や大坂の人形職人から買い集めた、豪華絢爛なひな人形を見ることができます。

ひな祭りのメインエリアは、観光スポットとしても人気の豆田町周辺です。

江戸時代の面影を残す街並みをのんびりと巡りましょう。

また3月5日には、桂林荘公園で「豆田流しびな」も行われますよ!

【開催期間】2023年2月15日~3月31日

【住所】大分県 日田市

【TEL】0973-22-8210(日田市 商工観光部 観光課 観光振興係)

公式ホームページ

まとめ

ひな祭りは、古来女の子の節句として日本各地で行われてきました。 地域によって特色は異なるものの、どのひな祭りも華やかです。 春の訪れを感じ始める3月にふさわしいイベントといえますね。 このたびご紹介したひな祭りに興味が湧いたら、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。 ただし、イベントの日にちや詳細は状況によって変わることがあります。 お出かけの計画を立てる前に、必ず電話や公式ホームページで詳細を確認してくださいね。 文/カワサキカオリ

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