取り戻せ!青春 高校卒業生が「文化祭」開催へ

自分たちで企画したイベントをPRする(左から)村上愛流さん、井口夏来さん、山崎千愛さん=和歌山県田辺市末広町で

 コロナ禍で制限された高校生活を取り戻そうと、和歌山県紀南地方の高校をこのほど卒業した若者3人が12日午後1時から、田辺市新庄町のビッグ・ユーで、「文化祭」をモチーフにしたイベントを開く。入場無料。学校の枠を超えて若者が集い、バンド演奏やダンスを披露する。3人は「みんなで楽しい一日にしたい」と来場を呼びかけている。

 「スクール・オブ・ロック・フェスvol.1~取り戻せ!!青春」と題したイベントで、舞台や映像、音響作品の企画制作などを手がける「アート・ホープ・ソリューションズ」(出口貴広代表)=田辺市末広町=が主催する。高校時代に同社でアルバイトをしていた井口夏来さん(神島高校卒)、村上愛流さん(熊野高校卒)、山崎千愛さん(同)が企画した。3人は同社のクリエイター養成事業部「AHS Lab.(エーエイチエスラボ)」の研究生でもあり、これまでさまざまなイベントの現場で音響や照明の知識や技術を学んできた。

 4月からは3人とも進学のために地元を離れる。その前に、アルバイトで学んだことを生かして自分たちのイベントをしたいと、昨年12月から準備を進めてきた。

 集まるのは、紀南の高校をこのほど卒業した若者ら。有志がダンス、バンド演奏を披露するほか、幅広い年代が所属する田辺市のダンスサークル「GROW(グロウ)」と、熊野高校Kumanoサポーターズリーダー部がダンスで出演する。最後には、出演者と来場者全員で簡単な振り付けのダンスをする様子を撮影。動画投稿アプリ「ティックトック」で配信する。

 会場には神島高校写真部の作品を展示するほか、来場記念の写真撮影スポットも設置する。

 イベントの企画者で統括係の井口さんは、以前からバンド活動をしており、今回出演するバンドのメンバーでもある。高校時代、コロナ禍のため文化祭で演奏できなかったことが心残りだったという。「みんなに楽しんでほしいし、自分も全力で楽しみたい。イベントは1人の力ではできない。人とのつながりに感謝している」と話している。

 詳細は、写真共有アプリ「インスタグラム」のアカウント(@sorf.official)で確認できる。

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