NHK党・立花孝志党首が辞任 ガーシー氏の帰国約束反故の責任取る「皆さんの前に出るのもきょうが最後」

NHK党の立花孝志党首(55)が8日、国会内で会見し、ガーシー参院議員(51、本名・東谷義和)がこの日までに帰国せず、陳謝を受け入れるとしていた参院本会議を欠席した責任を取り、同日付で党首を辞任することを表明した。党名も「政治家女子48党」に変更。次の党首には、立花氏がプロデュースする同名の政治団体・政治家女子48党のメンバーで、4月の目黒区議選に立候補予定の大津綾香氏(30)が就任する。

立花氏は会見で「2月27日にガーシー参院議員が3月に登院をして、陳謝をするという表明を致しました。この約束が反故(ほご)になりましたので、やはり代表としてはここはしっかり責任を取らなければならない。潔く辞めさせていただくことになりました」と辞任理由を説明。「2年7カ月間、国政政党の党首をさせていただきました。皆さん、ありがとうございました」と、深々と頭を下げた。

国政政党としての「NHK党」の名称は消滅するが、立花氏の政治団体「NHKの弁護士72条違反を追及する党」を「NHK党」に団体名前を変更。立花氏は国政政党の政治家女子48党の事務局長になるとした。荒川区議でタレントの夏目亜季氏(32)が代表を務める「政治家女子48党」は存続する。

ガーシー氏がこの日までに帰国せず、参院本会議での「議場での陳謝」を拒否したことについて立花氏は「本会議の最後まで待ったんですが、帰って来なかったことについては残念というよりも、それはそれでいいと思っています」と述べた。

再び懲罰委員会に付託され、ガーシー氏が議員を除名される可能性が高くなった。立花氏は「まさかこのようなスピードで、国会に出席しないからという理由で除名に動くようなバカな国会議員がこんなにいることはちょっと驚きました」と批判。警察による恣意(しい)的な捜査が行われているとして「この状態で、ガーシーに帰って来いとはさすがに言えなくなりました。お互い、一回ちょっと引くのもいいよねと話した」と強調した。

30歳の大津氏にバトンを渡した立花氏は、党首復帰の可能性を記者団から問われ「可能性がないとまではいいませんが、非常にそれは醜いことです。名義を貸してやったんじゃないかみたいな疑いがあるのは当然だと思いますが、また戻るっていう最低なことをするつもりは今のところはない。皆さんの前に出てきてお話をするにもきょうが最後」と否定。裏方に回り、NHKとの戦いに注力するとした。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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