生で言っちゃった スコールズ、古巣の0 - 7惨敗に「恥」「監督は仕事してない」

マンUの衝撃的な敗北にOBも激怒だ。

0―7の大差がついた6日(日本時間)のイングランド・プレミアリーグ第26節リヴァプール―マンチェスター・ユナイテッド戦。強豪同士の対決は誰もが予想しない結果となり、現地では物議を醸している。

試合後のプレミアリーグMDL(公式マッチレビューのライブ番組)ではポール・スコールズがマイケル・オーウェンとともにコメンテーターとして出演。このうちスコールズが生放送にもかかわらず古巣に対する強い批判を浴びせた。「見るに堪えない試合で恥ずかしい」「監督は相手への対策を考えていない」などと……。

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番組ではまず、両チームOBでもあるオーウェンが今回の歴史的敗戦を受けてコメントした。

ーーずばり言ってかなり驚きました。衝撃的なスコアですね。

「どこから話しましょうか? かなり衝撃的です。ハーフタイムまで試合展開は拮抗(きっこう)していたと思います。リヴァプールは前半に先制しました。しかし、後半はどんなスコアになってもおかしくない状況でした」

「実際には後半が始まった時点からリヴァプールはユナイテッドにとっては酷だとも言える攻撃を浴びせました。足を止めることなく立て続けに相手を攻略しましたね。ユナイテッドのチーム組織は崩れていました」

「彼らにとっては難しい試合となったでしょう。ここアンフィールドで多くの試合を目にしましたが、こういった展開はほとんどありませんでした。信じられないと言っていいほどの結果ですね」

どちらのチームにも所属歴のあるオーウェンのコメントは言葉を少し選んでいる印象。

しかし、マンチェスターUで700試合出場のレジェンド、スコールズに遠慮はなかった。

ーー8本の枠内シュートで7ゴール。ご自身がもしユナイテッドの選手だったらどれほどのショックを受けていたと思いますか?

「うーん……選手じゃなくともショックからは逃れ得なかったと思います。ショックという表現すら、もはや正しくはないというほどです。リヴァプールはチャンスを決めて7ゴールを記録し、ユナイテッドとしては失望としか言いようがない状況でした」

「タイトな試合日程でチーム全体が疲れていたという弁明もできるでしょうが、リヴァプールも本当にいいプレーを見せたことを認めなくてはなりません」

「こういった猛攻の前にGKというポジションが何の役割を果たせるのか。後でもう一度映像を見ようと思っています」

話は止まらない。怒濤(どとう)のように古巣への"かなり厳し目の愛”を口にする。

「そしてユナイテッドにも失望しています。今季やり遂げてきたこと、今の順位を考えると今日の結果はむしろ怒りを覚えるほどです。3ゴール、4ゴールならまだしも7失点。監督が仕事をしていないとも言える試合となりました」

仕事をしていない、とは相手への対策のことだ。よっぽど立腹しているのか、過去の話も蒸し返しつつ説いた。

「マンチェスター・シティを相手に6失点、ここリヴァプールに来て7失点を許したのですが、こういった大きな試合になるほどに相手への分析、対策が必要です。私自身ユナイテッドに腹を立てたのは今日が初めてではありません。過去に見たシティ戦ではMFを一人増やし、当時いたフレッジ、エリクセン、カゼミーロが同時にプレーしていたことを思い出します」

「試合が続いていく中で、直接相手と戦うという考えより、相手にどういった対策を立てるのか。この考えを持てればもっと結果は良かったのではないか。そう思います。見ているだけでもあまりにキツい試合。0―7という結果は恥としか言いようがないですね」

生放送でここまで言い切るのだ。強い批判精神とはつまりチーム愛。これぞ高水準の本場のサッカー文化、というところか。

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