マセラティMC12の後継車『MC20 GT2』がイタリアで初走行。スパ24時間でお披露目へ

 マセラティの新型GTマシン『MC20 GT2』がイタリア、バラーノのアウトドローモ・リカルド・パレッティでシェイクダウンを完了させた。

 公式テストドライバーであるアンドレア・ベルトリーニが、イタリア国旗をモチーフにした迷彩柄のカラーリングが施されたニューマシンによる最初のマイルを記録し、SROモータースポーツ・グループのGT2プラットフォームのホモロゲーション取得に向けた、マセラティのテストプログラムがスタートした。

 GT1とGT4マニュファクチャラーだったイタリアのブランドは2022年7月、ABB FIAフォーミュラE世界選手権への参戦に加えて、スポーツカーレースへの復帰を発表した。その際、マセラティは今年2月に新型GT2カーのロールアウトを行い、年内にファナテック・GT2ヨーロピアン・シリーズのグリッドに加わることを目指していた。

 ステランティス・オートモーティブ・グループの一員である同ブランドは、6月下旬にベルギーで開催されるクラウドストライク・スパ24時間レースで、このカスタマー向け車両を一般に初公開する予定だ。

「最初の数日間はいつだって非常にユニークなものだ。幸運にもGT1世界選手権でマセラティを成功に導き、4つのタイトルを獲得した僕にとってはなおのことさ」と49歳のベルトリーニ。

「我々はいま、また新たな素晴らしいクルマでサーキットに戻ろうとしている。多くのことをテストしたが、初期のフィードバックはポジティブなものだったよ」

「GTカーのステアリングを握ることは本当にエキサイティングなことで、関係者全員がとても熱心でやる気があるのがわかった」

 マセラティMC20 GT2は、主にジェントルマンドライバーのために設計されたプラットフォームに合わせて開発されている。このクルマをGT2プラットフォームに合流させることでマセラティは、ポルシェ、アウディ、KTM、ランボルギーニ、ブラバム・オートモーティブ、メルセデスAMGに続く7つめのGT2メーカーとなる予定だ。

 ベルトリーニは、「我々は競合他社に負けない製品を開発するだけでなく、ハンドリング、快適性、パフォーマンスの面で、ジェントルマンドライバーにとって理想的なクルマであることに重点を置いてきた」と付け加えた。

「僕たちは、(顧客に)このクルマでユニークな感覚を味わってもらいたいと考えている」

「ここ数カ月間シミュレーターで集中的に作業を進めてきた。それは素晴らしいチームの努力の賜物だ」

「開発チームの彼らに感謝したいと思う。もっともポジティブな側面は、この最初の数日間をフォローすることで、私たちはそれを最大限に実現しているということだ」

「我々は(マセラティがGTレースの)トラックに戻る準備をするために、集中的な一連のテストを控えている」

マセラティMC20 GT2は6月下旬に行われるスパ24時間で一般公開される予定だ
アンドレア・ベルトリーニがドライブしたマセラティMC20 GT2
シェイクダウンテストでは、アンドレア・ベルトリーニがドライブを担当した
アウトドローモ・リカルド・パレッティを走行するマセラティMC20 GT2

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