あるぞ日本代表!今季J2からJ1に上がっても「圧巻」な5名

先月にJ1が開幕して3節を消化した。これまで昨季J2で印象的な活躍をした選手たちが、いまJ1で躍動する姿を見せている。

ここでは、“立身出世”の活躍を披露する選手5人を取り上げてみた。

佐野 海舟

昨季所属チーム:J2町田ゼルビア
今季所属チーム:J1鹿島アントラーズ

佐野海舟はJ1屈指の強豪である鹿島アントラーズに今季から加入し、開幕からスタメンの座をキープしている。

米子北高時代は1年次からレギュラーをつかみ、チームの心臓として活躍。3年連続で全国高校選手権に導いた。高校卒業後に町田ゼルビアに加入、ルーキーシーズンで21試合に出場した。

素早い寄せと球際の強さで相手からボールを刈り取り、走力を生かして広大なエリアを一人でカバーできる守備力も持ち合わせる。

名前とプレースタイルから“佐野回収”と称されることもあり、素早いインターセプトから速攻に繋げる精錬されたプレーは名前負けしていない。鹿島入団後はアンカーを務めており、試合をこなす毎に順応し始めている。

現在日本代表には遠藤航や守田英正とデュエルに強い選手が台頭しているので、鹿島でさらなる成長を遂げれば代表入りも夢ではない。

ちなみに弟の航大(J2ファジアーノ岡山)もJリーガーで、昨季は28試合3得点と活躍した。

太田 修介

昨季所属チーム:J2町田ゼルビア
今季所属チーム:J1アルビレックス新潟

圧倒的なスピードと推進力のあるドリブルでゴールに迫る太田は、ニューフェイスながら新潟で確かな足跡を残している。

第2節広島戦、第3節札幌戦で2試合連続ゴールを決めて、スタートダッシュの火付け役となった。

甲府の下部組織から日本体育大へと進学し、大学3年次には全日本大学サッカー選手権(インカレ)準優勝を果たした。卒業後はヴァンフォーレ甲府に帰還。下部組織出身選手で大学を経由してトップチームへ入団したクラブ初の選手となった。

甲府では3シーズンを過ごし、最後のシーズンは31試合6得点と存在感を見せた。町田に移籍してからはコンスタントに数字を伸ばし、昨季は11得点7アシストとブレイク。J2屈指のアタッカーへと成長した。

ウィングバックとして出場した試合もあり、豊富な運動量を生かした上下動で攻守両面に貢献するマルチなプレーも光る。

河原 創

昨季所属チーム:J2ロアッソ熊本
今季所属チーム:J1サガン鳥栖

Jリーグが公開するJ1の平均走行距離ランキングで3位、5位、10位入りと驚異的な走力で鳥栖を支える河原。平均13km以上走る無尽蔵の体力と球際の強さは圧巻の一言に尽きる。

そんな河原は熊本の大津高、福岡大を経て、ジュニアユース時代に所属していたロアッソ熊本へ入団した。

J3からキャリアを始めるも、最適な位置取りとリスクケアで大木サッカーの心臓として2シーズン目にJ3優勝とJ2昇格に大きく貢献。昨季も献身的なプレーと時折見せる鋭いミドルシュートや起点のパスで攻守に存在感を発揮し、チーム歴代最高成績となる4位入りの立役者となった。

その後のJ1参入プレーオフでは、J1京都サンガF.C.との決定戦まで進出してJ1昇格まであと一歩まで肉薄。J2屈指の守備的MFの評価を引き下げて、今季から鳥栖へ入団した。

チームは1勝1分1敗の10位とまだ波に乗っていないが、河原がチームにフィットすれば上位進出の起爆剤になるだろう。

井上 健太

昨季所属チーム:J2大分トリニータ
今季所属チーム:J1横浜F・マリノス

J2時代から俊足の名に相応しいスピードで高い評価を得ていた井上は、昨季J1チャンピオンへ個人昇格を果たした。

第3節サンフレッチェ広島戦では出場時間71分で両チーム合わせて2位となる23回のスプリントを記録。圧倒的な走力と速度で敵の脅威になり続けた。

元々神奈川県横浜市出身で中学卒業後に島根県の立正大学淞南高に進学し、選手権や高校総体と全国大会にも出場した。九州の名門福岡大進学後は2018年3月開催の日韓大学定期戦に臨む全日本大学選抜に、唯一の1年生として選出された。

大学3年の2月に大分トリニータの入団内定を勝ち取り、特別指定選手としてJ1で6試合に出場。弾丸を彷彿させる直線的なスプリントでサイドを駆け抜け、高精度クロスを供給する重要な攻撃オプションとなった。

マリノスには代理人を通じてアピールを続け、悲願のオファーを受けた経緯がある。地元横浜で爆発的なスプリントを見せるスピードスターが、サイド攻撃を活性化させてJ1連覇を引き寄せる。

小川 航基

昨季所属チーム:J2横浜FC
今季所属チーム:J1横浜FC

昨季J2MVPとJ2得点王を獲得した元日本代表ストライカーは、J1でもその実力を余すことなく見せている。

第2節湘南戦では2得点を挙げて、第3節鹿島戦でも2試合連続となる1ゴールを決めた。現在得点ランキングで1位タイと昇格チームの中で奮闘している。

桐光学園高時代は高卒No.1ストライカーと絶賛され、鳴り物入りでジュビロ磐田に入団。だが静岡の名門ではなかなか結果を出すことができず、苦しい日々を送った。

2019年に期限付き移籍で入団したJ2水戸ホーリーホックで、17試合7得点と覚醒の兆しを見せた。昨季横浜FC移籍後は26得点と大爆発し、チームのJ1昇格の原動力となった。

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EAFF E-1サッカー選手権2019香港戦で代表デビューと同時にハットトリックを達成。今季の活躍次第で代表復帰を期待できるかもしれない。

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