
原子力規制委員会の山中伸介委員長は10日、東京電力福島第1原発事故から12年となるのを前に「原子力に100%の安全はないことを肝に銘じ、常に科学技術に基づき判断をしてほしい」と職員に訓示した。
規制委は福島第1原発事故の反省を踏まえ、推進と規制の分離や政治からの独立を掲げて2012年に発足。昨年夏以降、原発の60年を超える運転を認める新規制制度案を巡り、事務局の原子力規制庁が経済産業省と非公式に面談を繰り返していたことが発覚し、批判を受けている。
山中氏は「確かな規制のために、相手が誰であっても、衝突を恐れず声を上げる勇気を持ってほしい」と呼びかけた。