三菱UFJ銀行、アストロスケールホールディングスに出資。サステナブルな宇宙開発の実現目指す

年々増加する「宇宙デブリ」

宇宙産業の市場規模は、2021年時点で44兆円、2040年には約150兆円に達するとも言われ、世界で最も成長が期待される産業の一つとなっている。日本でも政府から民間企業へと主要プレーヤーがシフトしつつあり、今後、人工衛星を通じた通信や測位、地球観測データの利活用はより幅広い分野への拡大が予想されている。 一方で、役目を終えた人工衛星やロケットなど「宇宙デブリ」は年々増加している。現在地球上から確認されているものだけでも10cm以上の宇宙デブリの数は約3万5千、1cm以上は約100万、1mm以上は1億を超えると推測されており、将来の宇宙領域の活動、持続可能な開発に深刻な影響を与えているという。

サステナブルな宇宙開発の実現に向けて

アストロスケールは、宇宙デブリの除去をはじめとした、軌道上サービス事業を担う国際的なトップランナーだ。日本、イギリス、アメリカなどの政府機関と連携し、宇宙デブリや軌道サービスにおける国際ルールの策定に貢献しているほか、宇宙領域のインフラビジネスとして本事業の商用化をめざしている。

アストロスケール、英国宇宙庁より開発費用として170万ポンド調達

三菱UFJ銀行はこれまで、日本子会社である株式会社アストロスケールに融資し支援してきたが、今回、さらなる連携強化をめざし、親会社であるアストロスケールホールディングスへの出資を実行した。同行の有する幅広いネットワークや総合金融サービスの知見・ノウハウの提供などにより、アストロスケールホールディングスの事業価値向上と宇宙産業の課題解決に貢献する。また宇宙産業全体に寄与する本事業への投資を通じ、衛星開発企業や様々な関連事業者と連携を進め、新たな産業クラスターの創出をめざすとしている。

▶︎株式会社アストロスケールホールディングス

© 株式会社プロニュース