家系ラーメン元祖「吉村家」移転へ 現店舗最終日に長蛇の列 吉村会長「スープ作り生活の一部」

午前6時に吉村家のスープを仕込む吉村実会長=横浜市西区

 家系ラーメンの元祖「家系総本山 吉村家」(横浜市西区)が10日の営業を最後に移転する。創業の地である同市磯子区新杉田から西区岡野に移って24年。近隣に新店舗を構え、近日中に再スタートを切る。最終日は移転を聞きつけたファンが早朝から並ぶなど、多くの人がラーメンを楽しんだ。

 10日午前6時。まだ薄暗い中、岡野交差点付近の吉村家では、創業者の吉村実会長(74)がスープなどを仕込んでいた。

 毎日午前2時ごろから仕込みを始める生活を、半世紀にわたって続ける吉村会長。「今日は最終日だけど、いつも通り作っているよ。スープ作りが生活の一部だ」。普段は店で飲まない酒を飲みながら、そう話した。

 現店舗での営業は10日をもって終了。歩いて1~2分ほど、岡野交差点を渡った先の場所に新店舗を構える。オープンは、引っ越しなどの都合により17~20日の予定という。

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