京都初のアウトレット開業で憂慮、市が「ポイ捨て禁止条例」検討 城陽、違反者に罰則規定 

捨てられたプラスチックごみが流れる川(城陽市内)

 京都府城陽市は、市全域でプラスチックごみなどのポイ捨てを禁じる「(仮称)市ポイ捨て禁止条例」を制定する方針を明らかにした。海洋汚染防止に取り組む世界的な流れや、府内初のアウトレットモールが開業すれば市に多くの人が訪れることを踏まえ、まちの美化に注力する。来年4月の施行を目指す。

 市議会3月定例会の総務常任委員会に、制定の背景や内容を報告した。府内では美化条例などを定めてごみのポイ捨てを禁じる自治体が多いが、これまで市に同様のものはなかった。

 市の説明によると、ポイ捨てを禁止するのは、ペットボトルやレジ袋、たばこの吸い殻など。市民や市内を訪れた人が対象となる。自動販売機への回収容器設置や、違反者に対して2万円以下の過料を徴収する罰則規定も盛り込む予定。

 同委員会では、取り締まりの具体的な方法や市内外への周知について委員から質問があり、市側は監視員の配置や道路への看板設置を考えていると答弁した。「条例の目的が世界的では城陽の生活と結び付かないのでは」「罰則よりマナー周知に汗をかくべき」との意見も上がった。

 今後は、条例骨子案作成やパブリックコメント(意見公募)の実施を経て、12月定例会に条例案を提出する。来年1月の公布、4月の施行を目指している。

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