新人参戦、三つどもえに 島原市区(定数2)<県議選2023 直前情勢④>

 自民現職2人の無投票になるとの観測が2月に入って一転、無所属新人が名乗りを上げ、三つどもえの様相を呈す。
 「無投票は自民独占への白紙委任。市民の意見反映がないまま県議を決めるべきではない」。島原市議の本田みえは長崎県議選出馬表明の際、非自民の受け皿の必要性を訴えた。島原市区の自民による議席独占は2015年から続くが、「選択肢の提示に意味がある」と強調。政党に頼らない“市民連合”戦略を描き、出遅れ挽回を急ぐ。
 迎え撃つ山本由夫は前回トップ当選を果たした実績も強みに、4期目に挑む。2月、他陣営に先駆けて事務所開き。常議員を務める島原商工会議所や各種団体の関係者らと共に気勢を上げた。後援会活動に加え、「発信力を強め、若い人にもアプローチしたい」と昨年末開設したフェイスブックなどを活用し、支持拡大を進める。
 3選を目指す大場博文は3人目の参戦を受け、事務所開きの予定を2週間前倒し。「これまでの経験と実績を打ち出しつつ、やるべきことをやるだけだ」と市内3カ所で平日朝のつじ立ちを地道に重ねている。旅館・ホテルなどの観光業や農業といった支持基盤や、市議時代からの後援会を足がかりにして浸透を図っている。=文中敬称略=

◎立候補予定者
▼島原市区
山本 由夫 61 自現(3)
大場 博文 57 自現(2)
本田 みえ 62 無新

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