全長1キロ超す巨大迷路、迷うとゴールまで30分以上!? 80歳の手作り、止まらぬ進化 島根県雲南市

巨大迷路を背に「地域がにぎわい、お客様が楽しめる場所に」と思いを語る田中さん

 島根県雲南市大東町のレジャー施設「心の駅 陽だまりの丘」内にある巨大迷路が進化を続けている。2007年の完成当初、約千平方メートルの広さだったが、改良を重ねて現在は約7600平方メートルまで拡大。迷わずに進んでも1キロ以上ある。「世界中の人が楽しめる施設に」と話すオーナーの田中隆さん(80)は、さらなる改良も見据えている。

 迷路「ドラゴンメイズ」は田中さんの手作りで、100枚を超える板を使って組まれている。揺れる橋などのアトラクションもあり、決められた地点でスタンプを集めながらゴールを目指す。迷うと、30分以上かかる場合もある。

 2月、出雲神話に登場するヤマタノオロチをモチーフとしたコースも新設。夏には約1万本のヒマワリで囲った迷路も登場する。

 新型コロナウイルス禍前に人気テレビ番組で取り上げられ、全国から人が訪れるようになった。だが、コロナ禍以降、客足が激減。田中さんは「こんなにも先が見えない経営危機は初めてだった」と振り返る。

 アウトドアでの活動が注目される中、2022年はコロナ禍前の7割程度の年約3万人まで客足が回復。田中さんは「5年後の年10万人を目指す。田舎の雰囲気を味わいながら、笑顔で楽しめる施設をこれからも届けたい」と張り切っている。

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