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秋田県内九つの身体障害者団体でつくる連絡協議会は2019年、災害時の支援について25市町村を回って要望活動を行った。東日本大震災以降、避難や避難生活について会員から不安の声が上がっていたからだ。
要望書には、事前の備えが命に関わってくる切実さがにじむ。「脊髄損傷者は固い床で寝ると床ずれを発症し、二次被害を引き起こす恐れがあるため簡易ベッドや厚いマットが必要」「トイレには複数の障害種別で懸念があり、手すりや車いすが回転する空間、かん腸やカテーテルなどが必要」など。
県車いす連合会の平沢勝美会長(79)も要望に回った一人。災害時には避難所までの移動に一番の不安を抱えているとし「障害によって必要なものが違う。自宅にいた方がいいと、避難を思いとどまってしまう人もいるのではないか」と懸念する。
こうしたさまざまな配慮が必要な人のための場所が福祉避難所。一度避難所に到着した後、該当者のみを絞り移動する二次的避難所として、自治体が福祉施設などと事前に協定を結んで開設されるケースが多い。