【管理栄養士が教える】寝る前の空腹のお悩みに!太りにくい食べ物をご紹介

「夜遅くになって空腹を感じて眠れない」という経験はありませんか?
寝る前に食べると太るのではないかと食べることを我慢しがちですが、お腹が空いたままでは睡眠不足でかえって太りやすい状態となったり、寝つきが悪くなりストレスが溜まることにもつながりかねません。
そこで今回は寝る前の食事が体にどのような影響を与えるかや、寝る前に食べる場合におすすめの食べ物をご紹介します。

寝る前に食べるといけないの?

「寝る前に食べると太る」一度は聞いたことがある方も多いでしょう。
寝る前の食事が太りやすい理由は主に2つあります。

【夜遅い食事が太りやすい理由】
1.脂肪をため込みやすいホルモンが多く分泌される(夜22時以降は脂肪をため込みやすくなるホルモン(BMAL1)が急激に増えて、深夜2時に最も多くなります)
2.日中にくらべて夜のほうが消費するカロリー量が少ない

そのため、体重が増えないように就寝前の食事はできるだけ避けるのが得策です。
また、その他にもデメリットがあり、一つとして満腹の状態まで食べてから横になると、食べ物が逆流しやすくなることが挙げられます。

食べたものを消化するために胃の中で大量に分泌されている胃酸も食べ物と併せて逆流してしまうと、食道を傷つけて「逆流性食道炎」となる可能性もあります。
逆流性食道炎の主な症状である、口の中にすっぱいものや苦いものがこみあげてくることがあったり、食道にチリチリするような痛みを感じることがある方は、特に注意するようにしましょう。

睡眠と体重にも嬉しい食べ方

寝る前にお腹が空いていても太らないために絶対に食べてはいけないわけではありません。
空腹の状態で眠ろうとしても、かえって脳を覚醒させるホルモン(オレキシン)が分泌されて、眠りにつきにくくなります。
睡眠が不足していくと食欲を抑えるホルモン(レプチン)の分泌が減り、食欲を高めるホルモン(グレリン)の分泌が増えて、食べたいという気持ちが高まり、食べ過ぎにもつながります。

寝る前に食べる場合、気を付けていただきたいことは3つです。

【寝る前の食事のポイント】
1.食事量は空腹でも満腹でもない状態の程度に
2.食べる内容はカロリーが低く、消化のよいものを
3.温かい食べ物でお腹も心も満足感UP

満腹の状態で眠ると、寝ている間も胃が消化活動で働き続けることで、脳や体が休まることなく、睡眠も浅くなってしまいます。
お腹が減っている場合は、少しの量にとどめるか、食べるとしても腹6分目までのお腹の状態にとどめておくことがベストといえます。
また、食べる内容も、カロリーが抑えられて、早く消化しやすくて暖かいものがおすすめです。
温かい食べものは冷たいものとくらべると、自然とゆっくりと食べるようになるので少量でも満腹感を得やすくなりますし、副交感神経を優位にするので、身体がリラックスした状態となり、より眠りにつきやすくなります。

寝る前にどうしてもお腹が空いたら、何を食べる?

どうしても寝る前に食事をするときは、3つのポイント「①エネルギーの低いもの ②消化の良いもの ③温かいもの」を基準に食べるものを選ぶようにしましょう。
おすすめの食事例をいくつかご紹介します。

手軽に用意できるものとして、インスタントスープもおすすめです!
温かくて水分が多いので満足感を味わえますし、消化によくて種類によってはカロリーが抑えられています。
低カロリーなものとしてオニオンスープやコンソメスープ、ワカメスープ、味噌汁などがあります。
一方で、ポタージュやクリーム系のものやパスタやリゾットなどの炭水化物が入っているものはカロリーが高くなりがちです。
スープだけでは足りないという方は、春雨入りのものを選ぶとスープパスタよりもカロリーが抑えることができます。

体重に気を付けながら脳と体を休める良い睡眠をとるために、寝る前に空腹感を感じた際はそれを満たすための体重に響きにくい食べ方を試してみませんか?

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