卒業生にはなむけのスイートピー 真備中、真備東中に地元住民贈る

スイートピーの花束を作る木谷さん(右)と中尾さん

 2018年の西日本豪雨で被災した真備中(倉敷市真備町箭田)と真備東中(同町辻田)で卒業式が行われた13日、地元住民らが卒業生にスイートピーの花束を贈った。災害の翌年から始め、今年で5年目。被災後の困難に加え新型コロナウイルス禍に翻弄(ほんろう)されながらも勉強や行事に励んだ生徒へ、ねぎらいとはなむけの気持ちを込めた。

 花束は13日朝に住民2人が卒業生189人分を準備。地元の花店で購入したピンク、薄紫、黄など色とりどりの倉敷市産スイートピーを、色のバランスを考えながら3本ずつにまとめた。式後、教員らが生徒一人一人へ手渡した。

 花束を作った中尾玲己さん(68)=同市=は「大変な中学校生活だったと思うが、希望を持って夢に向かって羽ばたいてほしい」と願った。

 企画した会社員木谷倍三さん(58)=同市=は、豪雨で自宅が半壊。地元を元気づけたいという思いで活動を続けている。「まちにとって子どもたちは希望。真備をさらに盛り上げるために、自分ができることを今後も続けていく」と話す。

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