A.エスパルガロ「まだ完璧とは言えないが、良いスタート地点に立つことができた」/ポルティマオ公式テスト

 3月11〜12日、ロードレース世界選手権の2023年シーズン開幕に先立って、MotoGPクラスのポルティマオ公式テストがポルトガルのアルガルベ・インターナショナル・サーキットで行われ、アプリリア・レーシングのアレイシ・エスパルガロが総合10番手、マーベリック・ビニャーレスが総合12番手で終えた。

 アプリリア勢は、2023年シーズンからコンセッション(優遇措置)なしの同等条件で戦うことになることから、今回は開幕前最後の調整を行う貴重なテストとなった。そんななか、アレイシ・エスパルガロは2日間で112周、ビニャーレスは170周を消化した。

アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)/2023MotoGPポルティマオ公式テスト

 今回ファクトリーチームのふたりは、新エアロや改良されたリヤウイングをテストしていたようだ。チームキャプテンでもあるアレイシ・エスパルガロは、初日に前腕のパンプに悩まされていたが、1分38秒569をマークして総合10番手で終えている。また、今回悩まされていた腕の状態は、開幕戦前に腕のチェックを受ける予定だという。

 一方のビニャーレスは、初日には転倒を喫し、2日目にはマシンにテクニカルな問題が発生するなどやや災難に見舞われていた。しかし、最後までポジティブにテストをこなしていき、1分38秒569と総合12番手に食い込んだ。

マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)/2023MotoGPポルティマオ公式テスト

 また、2023年シーズンから新たにアプリリアのサテライトとして参戦するRNF・MotoGPチームは、ミゲール・オリベイラが総合11番手、ラウル・フェルナンデスが総合16番手と続いている。

 今回の2日間に渡って行われたテストで、速さを示すドゥカティ勢に続いたアプリリア勢。約2週間後に迫った開幕戦では、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのだろうか。

■アレイシ・エスパルガロ(総合:10番手)
「シーズン最初のレースに向けて準備ができたと考えることができる。今日もまた、右腕に問題があったにもかかわらず、短時間の走行に限定して、速く走ることができた。全体としては、この2日間でうまくいったと思う。用意したパッケージはまだ完璧とは言えないが、良いスタート地点に立つことができたと思う」

「月曜の朝、すぐにバルセロナのデクセウス・クリニックに行って一連の検査を受ける。必要であればすぐに手術を受けて、ここポルティマオでのレースまでに完全に回復できるようにするよ」

■マーベリック・ビニャーレス(総合:12番手)
「チャンピオンシップに向けた準備と同じように、ポジティブな2日間だった。昨日はラップタイムも含めてとても良かったが、今日は少し違っていた。タイヤコンパウンドのベストな組み合わせを使うことはなく、グリップが完璧でない状態で多くの周回を重ねたが、それによって多くのことを学ぶことができた」

「常にトップで走りたいが、このような作業がレースウイークに有利に働くことは間違いないだろう。早く本腰を入れて、自分たちのレベルを確認し、バトルを始めたいよ」

マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)/2023MotoGPポルティマオ公式テスト
アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)/2023MotoGPポルティマオ公式テスト
アレイシ・エスパルガロとマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)/2023MotoGPポルティマオ公式テスト

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