茨城県内中学、マスクなし、素顔で卒業 筑西・下館北中は60年に幕

マスクを外し笑顔で巣立つ卒業生ら=下館北中

茨城県内の多くの中学校で13日、卒業式が行われ、マスクを外した卒業生の素顔が多く見られた。学校統合で60年の歴史に幕を閉じる茨城県筑西市折本の市立下館北中(角田真弓校長)では、最後の卒業生29人が素顔のまま巣立った。

同中の卒業生は、卒業証書の授受や答辞、校歌斉唱など一貫して、マスクなしで臨んだ。りりしい顔や笑顔、涙にぬれた表情を在校生や保護者らに見せつつ、終始胸を張っていた。

角田校長は式辞で、休校や行事縮減などコロナ禍で憂き目に遭いながらも、前向きに文武両道で取り組んだとし「皆さんの姿は下館北中の誇り」とたたえた。

式典後、関場太一さん(15)は「お互いの表情の変化を見て感情を分かち合えたのがうれしかった」と話し、最後の卒業生としての責任感が成長につながったと振り返った。

同中は1963年創設で計6633人が卒業。生徒数減少に伴い今春、下館中に統合される。県内では同日、国公私立の中学・義務教育学校のうち9割超の218校が卒業式を迎えた。

マスクなしの素顔で式に臨む卒業生ら=下館北中

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