地金大手の田中貴金属工業(東京)は14日、金価格を1グラム当たり前日比50円高の9050円に設定した。国内の金小売価格の指標として2日連続で過去最高を更新した。金は、金融危機や戦争など有事の際でも価格が暴落しない安全資産とされる。米金融システムに対する懸念から需要が増えつつあることを反映する価格設定となった。
日本取引所グループ(JPX)傘下の大阪取引所に上場する金先物も上昇した。指標の価格は13日夕から14日早朝までの夜間取引で一時1グラム当たり8176円に急騰し、取引時間中の過去最高値を更新した。その後の14日の通常時間帯取引でもほぼ同水準で推移した。