重い障害でたん吸引などが欠かせない医療的ケア児らを日中に預かる重症児デイサービス「多機能型事業所LaLa」(総社市門田)は、車いすのまま乗車できる新しい福祉車両の導入を計画している。利用者の送迎に使うもので、購入費用をクラウドファンディング(CF)で募っている。
LaLaは脳に重い障害があり、24時間ケアが必要な長男(5)を育てる佐薙幸一さん(32)=同市=が一般社団法人を立ち上げ、昨年9月に開所した。現在は同市を中心に4~18歳の11人が登録し、1日平均4人が利用する。
自宅や学校と施設の送迎は、車いす2台を収容可能なワゴンタイプの福祉車両1台で行っている。希望する家族が多く、行き帰りの時間を細かく調整するなど工夫しているが、利用者の増加に伴い対応が難しくなってきたという。
購入を予定するのは、車いす1台を載せることができるスロープ付きの軽自動車。大型車に慣れていないスタッフが運転しやすいのも利点で、送迎だけでなく、公園などへの“お出かけ”にも活用する。
佐薙さんは「スムーズな送迎ができれば利用者が施設で過ごす時間が増え、家族の負担軽減にもつながる」と話す。
CFは山陽新聞社や中国銀行が運営する「晴れ!フレ!岡山」のサービスを活用。100万円を目標に31日まで募る。
詳細や支援は専用サイト(https://readyfor.jp/projects/kaikai3)。