戦争犯罪容疑者600人を捜査 ロシア虐殺でウクライナ検察当局

ウクライナ南東部マリウポリを訪問したロシアのショイグ国防相(前列中央)(ロシア国防省提供・ロイター=共同)

 【ロンドン共同】ウクライナの検察が、同国への侵攻を続けるロシアのプーチン大統領やショイグ国防相ら600人以上を戦争犯罪の容疑者として捜査対象としていることが分かった。英紙ガーディアンが14日報じた。民間人多数が犠牲になった首都キーウ(キエフ)近郊ブチャや南東部マリウポリでの作戦を主導した将校らも対象になっている。

 ウクライナ当局は、ロシア軍の指揮系統を示す相関図を作成。東部ハリコフ州の検察幹部は、昨年2月の侵攻開始後に相関図をまとめ「毎週更新を続けている」と説明した。現時点で相関図は横4メートル、縦1.5メートルに及ぶ。最高司令官のプーチン氏を頂点にショイグ氏や軍事作戦の統括司令官を兼任するゲラシモフ参謀総長らの名前が記され、写真も添えられている。

 ガーディアンは、ブチャでの民間人殺害に関与したとされるオムルベコフ大佐、激戦地マリウポリの制圧作戦を指揮し「マリウポリの殺人鬼」の異名を持つ強硬派ミジンツェフ大将、ハリコフ州で活動したジュラブリョフ大将らを紹介した。

© 一般社団法人共同通信社