土居裕子&大森博史『テンダーシング-ロミオとジュリエットより-』静かな愛の物語、再演

『テンダーシング-ロミオとジュリエットより-』は、W・シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』のあらゆる台詞を 縦横無尽に再構成し、ソネット詩なども加えて生み出された、老夫婦の愛の物語が再演。
結婚をして共に歳月を過ごしたロミオとジュリエットが、原作とはまったく異なる別れに対峙。原作のエッセンスを凝縮しつつ、大胆にな視点から生み出された、もうひとつの「ロミオとジュリエット」のストーリー。
RSC(ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー)によって初演された本作は、2021年2月に荒井遼の演出で日本初演。
緊急事態宣言が発令される中での短期間の上演にも関わらず好評を博した。

2023年、初演時のキャスト・スタッフが再集結し、再演決定。
独創的な手腕で原作を巧みに再構成したのは、NTlive『リーマン・トリロージー』や『ホロウ・クラウン/嘆きの 王冠』の脚本で日本でも人気が高いベン・パワー。
翻訳監修はシェイクスピア37戯曲の完訳を成し遂げた松岡和子。初演時には既訳をアレンジし、シェイクスピア劇の言葉の魅力を余すところなく伝え、そして、“老人となった”ロミオとジュリエットを演じるのは、秀逸な歌唱力で数多くのミュージカルで圧倒的な 存在感を放つ土居裕子と、様々な演出家から信頼が厚く、確かな演技力で高い評価を得ている大森博史。
本作の初演によって、日本劇団協議会誌 Join「私が選ぶベストワン 2021」 団体部門 に幻都が選出され、シアターアーツ 66 号「2021年回顧アンケート」 ベストアーテイストに荒井遼が選出。
『ロミオとジュリエット』の“サンプリング”によって生み出された異色作でありつつ、原作の真髄をついた究極の愛とやさしさの物語を再び。

〜コメント一覧〜
「心は老けません。『テンダーシング』はそれを証しする劇です。土居裕子さんと大森博史さんが演じる老夫 婦の中には、恋するジュリエットとロミオの瑞々しい心が息づいています。そんな二人に是非会いにいらして下さい。」 松岡和子

「人は年を取るのに、純愛は永遠というこの矛盾。人間をパラドックスとして捉えたシェイクスピアの真髄を摑んだベン・パワーのこの戯曲の真価は、永遠の若さを心に持つ役者にしか演じられない。土居裕子、大森博史という理想のペアを得て、荒井遼の丁寧な演出が冴える。」 河合祥一郎(英文学者・東京大学教授)

「日本初演はしみじみとした哀感の中に、静かに深く強く愛情の炎が燃えるような世界となっていた。原作における老人への嫌悪が老いへの恐怖になるなど、ちょっとした言葉の入れ替えで若者たちの世界を老人の世界に変える見事な構成は言うまでもないが、それを可能にするシェイクスピアの豊かな言語にも改めて感服させられる。(バレエチャンネル/ステージ交差点より抜粋)」 高橋彩子(演劇・舞踊ライター)

「カーテンが揺れ、幻想的でしみじみとした荒涼たる雰囲気。自然と花、そして再生。恋は見るものではなく するもの。死は誰しも避けられない運命であり、死の時まで楽しく精一杯時間を使っていかなければならない。生きるとは何なのかを考えさせられる。」 結城雅秀 (演劇評論家)

概要
『テンダーシング-ロミオとジュリエットより-』
日程・会場:2023年8月 あうるすぽっと
原作:W・シェイクスピア
脚色:ベン・パワー
翻訳監修:松岡和子
演出:荒井 遼
出演:土居裕子 大森博史
宣伝美術:宇野奈津子
舞台写真:阿部章仁
助成:アーツカウンシル東京
主催:幻都
公演ホームページ: https://theatertheater.wixsite.com/tender2020
問い合わせ info01gento@gmail.com

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