コロナ交付金 過大受給は11病院 計18億円、岡山県が返還要求へ

岡山大病院

 新型コロナウイルス患者用病床を確保した病院に支給される国の交付金について、岡山県は15日、岡山大病院(岡山市)をはじめ11病院が2020、21年の両年度に計18億4868万円を過大受給していたと明らかにした。制度の理解不足や事務処理のミスが原因で、県は「意図的ではなかった」としている。

 県議会環境文化保健福祉委員会で報告。県によると、岡山大病院が計17億8581万円と9割以上を占め、同病院の受給額72億4046万円の4分の1に上った。コロナ患者の受け入れで休止した病床の補償として日額約7万円とすべきところ、高機能病床に適用される約21万円で申請していた。

 次いで津山中央病院(津山市)4213万円、岡山旭東病院(岡山市)725万円、水島協同病院(倉敷市)634万円と続いた。

 県は今月中の過大受給分の返還を求める。県新型コロナウイルス感染症対策室は「今後は適切な制度運用を徹底する」としている。

 交付金は厚生労働省が都道府県を通じて支給。全国の対象医療機関で過大受給が相次ぎ発覚し、岡山県内の病院も自主点検した。

 4病院以外の病院と過大受給額は次の通り(1万円未満切り捨て)。

 岡山西大寺病院(岡山市)221万円▽中島病院(津山市)214万円▽湯原温泉病院(真庭市)100万円▽南岡山医療センター(早島町)81万円▽石川病院(津山市)73万円▽玉野市民病院(玉野市)12万円▽瀬戸内市民病院(瀬戸内市)8万円

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