39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断 実話を基に夫婦の希望と再生描く 「オレンジ・ランプ」特報

実話を基に39歳で認知症と診断された二児の父と家族による9年間の軌跡を描く、映画「オレンジ・ランプ」の劇場公開日が2023年6月30日に決まり、特報映像とポスタービジュアルが公開された。

特報映像は、「実は私、認知症なんです」と告白するトップ営業マンのパパ・只野晃一(和田正人)の姿から始まる。そんな状況をやさしく受け止める前向きなママ・真央(貫地谷しほり)は、2人の娘に「自分でできることは、自分でしてもらうの」とパパへの対応を提案する。勤め先の社長(赤井英和)は晃一に、「困ったことがあったら、周りの誰かに支えてもらったらええねん」と語り、病気になってから出会った飯塚さゆり(中尾ミエ)やフットサル仲間との時間が晃一と真央を笑顔にしていく。

そして、「諦めない人生」の大切さに気づき、晃一自身も「私にだってできることはある」と強い意志を口にするようになっていく。最後には、社長に「どなたでしたっけ?」と聞く晃一に、「えっ」と驚きながらも明るく対応する社長や社員たちの様子が映し出され、認知症になっても安心して暮らせる社会の姿を映し出している。

ポスタービジュアルは、アルツハイマー型認知症と診断された夫・晃一(和田正人)と妻・真央(貫地谷しほり)の二人にとって転機となった、海辺での一幕が切り取られている。真央の気持ちを代弁する「39歳、パパが認知症!? どうする、私!!」のコピーとともに、悩みながらも明るく進んでいこうとする二人を映し出している。

「オレンジ・ランプ」は、39歳で認知症と診断された二児の父と家族を描いた作品。妻・真央や二人の娘と暮らす39歳の只野晃一は、充実した日々を送るカーディーラーのトップ営業マンだった。そんな彼に、顧客の名前を忘れるなどの異変が訪れる。「若年性アルツハイマー型認知症」の診断を受けた晃一は、驚き、戸惑い、不安に押しつぶされていき、とうとう退社も決意する。心配のあまり何でもしてあげようとする真央だったが、ある出会いがきっかけで二人の意識が変わる。貫地谷しほりと和田正人がダブル主演を務めている。

貫地谷しほりと和田正人のコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■貫地谷しほり(只野真央 役)

先日、初号試写会があり初めて出来上がった作品を鑑賞しました。
試写が終わって、和田正人さん演じる若年性認知症になった夫役の、モデルとなられた丹野智文さんがとても喜んでくださっていて、「そのままだぁ」とおっしゃっていました。
こんなに優しい世界が現実にもあるのだと心が熱くなりました。
分からないながらも一生懸命共に歩む妻を大切に、そしてスタッフキャスト一丸となって制作しました。是非この優しい物語を観にいらしてください。

■和田正人(只野晃一 役)

若年性アルツハイマー型認知症を題材にした作品は、これまでにも幾つか拝見してきましたが、今作は過去のどれにも当てはまらない、新しい切り口の映画になっているんじゃないかと思います。それと同時に、一般的に捉えられていた若年性アルツハイマー型認知症に対する知識や、考え方までもが一新されるような内容となっています。そして何より、これは実話を元に描かれているお話なのです。私が演じる只野晃一は、39歳で若年性アルツハイマー型認知症を発症した役どころですが、映画を観ていて「あれ?」っと思うところがあるかと思います。なんだか病気を抱えている人には見えないな、と。むしろ誰よりも明るく楽しく生きている人だな、と。只野晃一のモデルとなった丹野智文さんに、私が初めてお逢いした時にも同じことを思いました。若年性アルツハイマー型認知症を発症してから10年ほど経過しているにも関わらずです。真相はぜひ映画館で確認して下さい。そしてこれを機に、改めて家族や仲間との絆の素晴らしさを感じて欲しいです。人の未来は希望に満ち溢れていると確信できると思います。

【作品情報】
オレンジ・ランプ
2023年6月30日(金)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座他全国ロードショー
配給:ギャガ
©2022 『オレンジ・ランプ』製作委員会

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