92歳のマダムから不愛想なタクシー運転手へ アンガーマネジメントのアドバイス 映画「パリタクシー」本編映像

4月7日より劇場公開される、第47回トロント国際映画祭のスペシャルセレクション部門に正式出品された映画「パリタクシー」から、本編映像の一部が公開された。

公開されたのは、終活に向かう92歳のマドレーヌと、不機嫌なタクシー運転手シャルルのやり取りを捉えたシーン。「年はいくつ?私が教えたんだから言いなさい」と、マドレーヌにふいに聞かれ、「46歳」とぶっきらぼうに答えるシャルル。マドレーヌはシャルルの言動に何か感じるものがあったのか、自分の半分の年齢の彼に対して、亡き父の格言の言葉「ひとつの怒りでひとつの老い、ひとつの笑顔でひとつ若返る。若くありたいなら何をすべきか」を伝える。

渋滞ばかりのパリでのドライバー業に疲れ果てているシャルルは、彼女のアドバイスに対しても「今はどこも怒りだらけだ」と暗い反応を示す。するとマドレーヌは目に涙を浮かべ、「私にも怒りには覚えがある。 最後の願いを聞いてくれる?」と、ある場所への寄り道を依頼する。立ち寄った碑を見つめ突然に涙するマドレーヌ。それはナチスによって銃殺された父を弔う場所だった。シャルルは、彼女の父が殺された事実と先ほどのアドバイスの意味を知り、どんな言葉をかけたらいいのかわからずに戸惑う様子を見せる。

「パリタクシー」は、パリのタクシー運転手のシャルルと上品なマダムの物語。金なし、休みなし、免停寸前と、人生最大の危機を迎えていたシャルル。そんな彼のもとに、92歳のマダムであるマドレーヌをパリの反対側まで送るという依頼が舞い込む。終活に向かうマドレーヌは、「ねぇ、寄り道してくれない?」とシャルルにお願いをする。マドレーヌが人生を過ごしたパリの街には秘密がいっぱい。寄り道をするたび、並外れたマドレーヌの過去が明かされていく。そして単純だったはずのドライブは、いつしか2人の人生を大きく動かす驚愕の旅へと変貌していく。

シャルルを演じるのは、フランスを代表する大人気コメディアンのダニー・ブーン。マドレーヌ役を、キャリアの長い国民的シャンソン歌手で、フランスの最高勲章であるレジオン・ドヌール勲章を受賞したリーヌ・ルノーが務めている。実生活でも親交が深いという2人が、見る者の心を温める。監督・脚本は、「戦場のアリア」でセザール賞脚本賞にノミネートされた経歴を持つクリスチャン・カリオン。

【作品情報】
パリタクシー
2023年4月7日(金)新宿ピカデリー、角川シネマ有楽町ほか全国公開
配給:松竹
© 2022 - UNE HIRONDELLE PRODUCTIONS, PATHE FILMS, ARTÉMIS PRODUCTIONS, TF1 FILMS PRODUCTION

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