無投票から一騎打ち 松浦市区(定数1)<県議選2023 直前情勢⑦完>

 自民の石本政弘の無投票再選を阻もうとする動きがくすぶっていたところ、10日になって無所属新人の日高雅之が名乗りを上げ、選挙戦に突入する見通しとなった。
 前回、石本は無所属で挑み、当時の自民現職との一騎打ちを制した。だが当選後の所属会派や離党(現在は復党)を巡って、支援した松浦市議グループの反発を招いた。今回も一部の市議が対立候補の擁立を模索する中で、日高に白羽の矢が立った。
 石本は県議会観光生活建設委員長を務めるなどした1期目の実績をアピール。「県北・松浦を豊かに!もっと元気に!」をスローガンに掲げる。後援会長に就いた前市長の友広郁洋は「選挙になる想定で準備は着々と進めてきた」。農業を中心に支持層をまとめようとしている。
 一方、日高は市内で住宅設備会社を経営。昨年11月からは元横浜市長で自民参院議員、中田宏の公設秘書を務めていた。
 18日にも事務所を開き、世代交代や民間感覚を取り入れた政治などを訴えていく構え。ただ選挙初挑戦で準備不足は否めない。現職批判票の取り込みと併せて、商工会議所や青年会議所の活動で培った人脈をつてに支持拡大を図る。
=文中敬称略=

◎立候補予定者

▼松浦市区
石本 政弘 68 自現(1)
日高 雅之 46 無新

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