イタリア代表「21世紀の最強ベストイレブン」

WBCで本日日本代表と対戦するイタリア。欧州の中では野球の強豪の一つとして知られ、台湾ラウンドではオランダを破る強さを見せた。

そこで今回はそのイタリアから、サッカーで21世紀のベストイレブンを選出した。

GK:ジャンルイージ・ブッフォン

イタリア代表在籍:1997~2018年

代表での成績:176試合0ゴール

所属したクラブ:パルマ、ユヴェントス、パリ・サンジェルマン

現在:パルマ所属

ブッフォンはサッカーというスポーツをプレーした選手の中で最高のゴールキーパーだと評価されている。その代表キャップは176を数え、イタリアの歴史上でも最多となっている。

ワールドカップ5回、EURO4回に出場し、2006年には世界王者にも輝いた。20年ほどイタリア代表の守護神として中心選手となり、キャプテンも務めた。そんなことができる選手は100年に一人も生まれないだろう。45歳になった現在もセリエBのパルマで現役を続けており、1998年ワールドカップに出場した選手でプレーを続けているのは小野伸二、伊東輝悦、ジョセフ・エンドーら4名のみ(+選手休止中の中山雅史)。

DF:アレッサンドロ・ネスタ

イタリア代表在籍:1996~2006年

代表での成績:78試合0ゴール

所属したクラブ:ラツィオ、ミラン、モントリオール・インパクト、チェンナイインFC

現在:指導者

ラツィオやACミランで活躍した伝説的なディフェンダー。イタリア代表としては78回の出場という数字にとどまっているが、EURO2000では決勝進出、2006年ワールドカップでは優勝を経験し、その中心的な役割を果たした。

ファビオ・カンナヴァーロとともに世界で最も手強いセンターバックコンビを形成し、巻き付くようなマークや知的なポジショニングで多くのFWに仕事をさせなかった。現在は指導者として活動しており、これまでマイアミFC、ペルージャ、フロジノーネで監督を務めた。

DF:ファビオ・カンナヴァーロ

イタリア代表在籍:1997~2010年

代表での成績:136試合2ゴール

所属したクラブ:パルマ、インテル、ユヴェントス、レアル・マドリーなど

現在:指導者

そして、ネスタのパートナーであったファビオ・カンナヴァーロもこの11人に入るだろう。イタリアの歴史上最も優れたセンターバックの一人であり、そして伝説的なキャプテンの一人でもある。

2006年ワールドカップでは目覚ましいパフォーマンスを見せ、イタリアに4回目の世界王者のタイトルをもたらし、本人はディフェンダーとして初めてFIFA最優秀選手賞を獲得している。バロンドールを獲得したディフェンダーも彼以降は一人もいない。引退後は名将リッピの下で指導者として学び、広州恒大などで監督を務めた。今季はベネヴェントを指揮したが先月解任されている。

DF:ジョルジョ・キエッリーニ

イタリア代表在籍:2004~2022年

代表での成績:117試合8ゴール

所属したチーム:フィオレンティーナ、ユヴェントス、ロサンゼルスFCなど

現在:ロサンゼルスFC所属

2004年にイタリア代表デビューを飾って以来、18年間にわたってチームを支えたキエッリーニ。その出場数は117試合を数え、ディフェンダーながらも8つのゴールを決めた。

EURO2008の前にはカンナヴァーロを怪我させてしまったものの、その大会でレギュラーを奪取。その17年後のEURO2020には36歳と301日という大会最年長での出場を果たし、固いディフェンスを形成して優勝に大きく貢献した。現在はアメリカ・メジャーリーグサッカーのロサンゼルスFCでプレー。

DF:レオナルド・ボヌッチ

イタリア代表在籍:2010年~

代表での成績:120試合8ゴール

所属したチーム:インテル、バーリ、ユヴェントス、ミランなど

現在:ユヴェントス所属

現在:ユヴェントス所属キエッリーニとのコンビはイタリア代表の歴史上でも屈指のパートナーシップであった。ユヴェントスに加入した2010年に国際舞台へデビューし、それから長くアッズーリのユニフォームを身に着けている。

EURO2020では相棒キエッリーニとともに優勝に大きく貢献し、決勝戦のMVPを獲得。大会ベストイレブンにも選ばれた。そしてキエッリーニ引退後にキャプテンを任されている。

MF:ジェンナーロ・ガットゥーゾ

イタリア代表在籍:2000~2010年

代表での成績:73試合1ゴール

所属したチーム:ペルージャ、レンジャース、サレルニターナ、ミラン、シオン

現在:指導者

ガットゥーゾの戦闘的でアグレッシブなプレースタイルは、2000年代のイタリアサッカーを象徴するものだった。情熱と献身性と闘争心を武器に、ピッチ上のブルドーザーとしてあらゆるものを破壊した。

その汚い仕事はアンドレア・ピルロを自由で創造的な司令塔にし、2006年ワールドカップの優勝に大きく貢献。2010年に代表を引退するまで73試合でプレーした。現在は指導者として活動しており、今季はバレンシアを指揮したものの途中解任に。

MF:ダニエレ・デ・ロッシ

イタリア代表在籍:2004~2016年

代表での成績:117試合21ゴール

所属したチーム:ローマ、ボカ・ジュニオルス

現在:指導者

ローマとイタリア代表のバンディエラとして活躍した魂のボランチ。2004年に国際舞台でデビューしてから117capを獲得し、ワールドカップ3大会、EURO3大会に出場。2018年のワールドカップ出場を逃したことをきっかけにアッズーリを離れている。

イタリア代表で決めた21得点という記録はミッドフィルダーとしては史上2位の数字であり、守備的なプレーヤーながらも勝利に貢献する結果を残している。現在は指導者となっており今季はSPALで監督を務めたものの、先月解任されている。

MF:アンドレア・ピルロ

イタリア代表在籍:2002~2015年

代表での成績:116試合13ゴール

所属したチーム:ローマ、ボカ・ジュニオルス

現在:ファティフ・カラギュムリュク監督

「レジスタ」という中盤の底からゲームを組み立てる役割を世界に広めた伝道師。そのビジョンと落ち着き、ボールコントロール、そして正確無比のロングパスで有名になった。

2006年ワールドカップでイタリアを大きな成功に導き、EURO2012でも決勝進出に貢献。2015年に引退するまで116試合に出場し、年齢を重ねても全く技術は衰えることがなかった。現在はトルコのファティフ・カラギュムリュクで監督を務めている。

MF:フランチェスコ・トッティ

イタリア代表在籍:1996~2006年

代表での成績:58試合9ゴール

所属したチーム:ローマ

現在:引退

ローマの「プリンチペ」トッティの伝説的なキャリアの中で付けられたニックネームだ。イタリアがこれまでに生み出してきた最高の攻撃的MFであり、故郷のクラブでキャリアのすべてを過ごした特別な選手だった。

クラブでの功績ほど代表での実績は多くないかもしれないが、それでもイタリアのEURO2000決勝進出や2006年ワールドカップの優勝に重要な役割を果たした。引退後はローマでディレクターを務めたものの2019年に退任している。7人制サッカーでは自身のチームを持っており、旧知の元選手らとともに国内リーグに参戦している。

FW:アレッサンドロ・デル・ピエロ

イタリア代表在籍:1995~2008年

代表での成績:91試合27ゴール

所属したチーム:パドヴァ、ユヴェントス、シドニーFC、デリー・ディナモス

現在:解説者、実業家

デル・ピエロはイタリア代表で13年間プレーし、その中で3回のワールドカップと4回のEUROに出場した。ベテランとして臨んだ2006年ワールドカップでは優勝したチームで不可欠な部分となった。準決勝ドイツ戦の延長戦では重要なゴールを決めている。

その容姿の華やかさも含め、まさにロベルト・バッジョを受け継ぐような「スター」の輝きを持つ選手だった。引退後は様々な活動をしているが、現在はアメリカで生活しつつレストランを経営している。

FW:フィリッポ・インザーギ

イタリア代表在籍:1997~2007年

代表での成績:57試合25ゴール

所属したチーム:アタランタ、ミラン、ユヴェントスなど

現在:レッジーナ監督

クリスティアン・ヴィエリかどちらかを選ぶとなれば、2006年ワールドカップの優勝を果たした一人であるインザーギ兄のほうがベストイレブンにふさわしいだろう。その際にはグループステージのチェコ戦であまりにも重要な点を決めている。

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世界的にも珍しいほどの純粋なストライカーは、イタリア代表で57試合に出場して25ゴール。そのスタイルは未だにユニークなもの。インザーギといえばワンタッチゴーラー、ワンタッチゴーラーといえばインザーギである。引退後は指導者として活動し、2014年には古巣ミランの監督も務めた。

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